ホワイトカラーの生産性を上げる「ファシリテーション」
近年、さまざまな業界でプロジェクト運営を牽引する「ファシリテーション」の重要性が注目されています。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの高田豊は、ファシリテーションを「会議、プロジェクトなどにおいて、グループをゴールへ導く一連のプロセスであり、基礎的なスキル」と定義します。そして、会議を取りしきるファシリテーターは、参加者を導き、支援する役割であり、主体はあくまで会議の参加者であること。また、グループで仕事をする限り、ファシリテーション技術の応用機会は無限にあると解説しました。
では、効果的なファシリテーションを行うには、どのようにすればいいのでしょうか。
「まず、ファシリテーターは、会議の目的やアジェンダを確認する、参加者へ発言を促す、意思決定を行うなど、会議の議事・運営のすべてを担当します。ファシリテーターの特徴的なこととして、立ったまま行うことがあげられます。立つことによって参加者の表情がよくわかり、参加者の意思や場の状態を読み取ることができるようになるからです」
また、会議の進め方やツールも重要である、と高田は強調します。
「まず、会議の目的、アジェンダ(進め方)を必ず共有するようにします。目的をはっきりさせることで参加者のマインドがセットされ、どういう発言をすべきかがわかります。これを冒頭に行うことで、目的と外れた発言が会議中に起りにくくなります」
フリップチャートやホワイトボードを用いて、議論を「可視化」する事もファシリテーターの重要な役割です。論点や議論の構造をスクライブ(記述)することにより、議論のすれ違いや堂々巡りを防ぎ、短時間でブレのない意思決定につながります。
「ToDoリスト」の活用もファシリテーションを進めるうえで外せません。ファシリテーターは、会議前に課題内容、担当、期限だけが書かれたToDoリストを壁に貼っておきます。会議中に出てきた課題をその場でToDoリストへ書き込むことで、参加者全員が課題を認識します。担当と期限は空欄にしておいて、また本題へ戻る。これを繰り返すことにより、「重要だが今すべきでない議論」に時間を費やすことを防ぎます。そして、会議の最後に担当者と期限を決めます。
「このToDoリストは、課題が解決するまで貼りつづけます。初めは負担に感じる参加者も多いかもしれませんが、期限内に課題をこなしていくと、経験したことのないようなスピードで確実に物事が前に進むため、ToDoリストの利用が癖になります。シンプルだけど強力な仕組みです。ぜひ活用してください」


