2014年11月7日掲載

ユーザー事例

神奈川県横須賀市 様 被災現場への戦略的な対応を可能にする「クロノロジー」を搭載した画期的な災害情報通信ネットワークシステムを構築。

より高度な情報共有をめざして「クロノロジー」をシステム化

第3世代災害ネットの最大の特徴である「災害情報“共有”機能」の狙いを、災害対策係の係長である鈴木和人氏はシステムを利用する立場を代表して次のように説明します。

鈴木 和人氏の写真

「従来から災害ネットは、災害情報“管理”機能、すなわち市内各地の被災情報を災害対策本部に集約し、いつ、どこで、どんな被害が生じているかを管理する機能は備えていました。しかし、本部から消防、土木、上下水道など災害対応部門への出動指示や、各対応現場から本部への状況報告は伝令や電話で行われており、全庁での情報共有についてはグループウェアの庁内掲示板システムなどを利用していました」

災害対応に多忙を極めるなかで、伝令や電話による伝達に人手を割くのは得策ではありません。また、庁内掲示板には平時の情報も掲載されているため、緊急情報が埋もれてしまう懸念がありました。こうした課題を解決し、より効率的な情報共有、より戦略的な情報活用を実現したい――検討を重ねた結果、導き出されたアイデアが「クロノロジー」をシステム上に組み込むというものでした。

「クロノロジーとは、自衛隊活動や災害医療などの現場で使われる用語で、被害の発生状況や対応状況を時系列に記録することを言います。これまでは、災害対策本部や各部門でホワイトボードなどに書き出されていましたが、災害ネット上でこの作業が可能になれば、どの利用部門の業務プロセスも変えることなく、迅速かつ確実な情報共有が実現できると考えたのです」(鈴木氏)

横須賀市様がめざしたのは、庁内の各部門や地区ごとの対策部、各避難所などで記録された時系列情報を、ホワイトボードに書き込む感覚で、システムに不慣れな職員でも簡単に入力でき、慌ただしい災害時であっても着実に情報が蓄積される仕組みです。さらに、蓄積した情報の中から、共有すべき情報と、共有が不要な情報とに切り分けることができ、本部など意思決定部門には本当に必要な情報のみ表示されるなど、ムダのない情報活用を実現するシステムの構築を目標としていました。

「クロノロジーのシステム化は、SNS(注)などで提供されているタイムライン機能のようなものと考えれば、イメージしやすいかもしれません。しかし、入力のしやすさや情報共有の範囲設定など、災害時の情報共有ツールとしての使い勝手は大きく異なります。そのため、こうしたクロノロジーの価値を理解してもらえるかどうかが、システムの開発パートナーを選ぶうえでの重要なポイントとなりました」(鈴木氏)

(注)SNS:ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略。

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