2015年3月20日掲載

ユーザー事例

弘前大学 様 北東北の高度医療を担う中核病院としてICTを活用した業務効率の向上と地域医療連携基盤の構築を推進。

レセプトデータを“骨格”にした地域医療連携ネットワーク構想

院内の写真

弘前大学病院様では、院内EHRシステムを基盤に、より大きな計画を構想しています。将来的にこのシステムを院外へと拡張し、地域のほかの病院やクリニックなどさまざまな医療機関とネットワークを構築することで、それぞれの施設がもつ情報を共有して幅広く利用できる地域医療連携基盤を構築するというのがそのプランです。

「短命県問題」の実態を明らかにするには、県内の個々の患者が、どんな病歴をもち過去にどのような診療・処置が行われたのかを時系列でトレースする必要がありますが、これは1つの病院のもつ医療情報だけでは極めて困難です。人は生涯においていくつもの医療機関を受診するため、そのどれか1つでも欠落すれば精度が低下してしまいます。個々の患者の健康履歴を、欠落なしに連続的にトレースするには、地域のすべての医療施設にまたがった情報共有の仕組みが必要になります。

「だからこそレセプト情報を骨格にした院内EHRを構築した」と佐々木氏は説明します。地域内の医療連携を実現するには、データ共有のためのフォーマットを統一することがポイントになりますが、例えば電子カルテは統一フォーマットが整備されていません。また、規模が小さい医療機関においては電子カルテよりもまだ紙カルテが多く使用されています。

「しかし、電子レセプトは国の方策もあって、現在ほぼすべての医療機関に導入されています。つまり、レセプトならどんな施設でも電子データの提供ができるわけです。複数施設のデータ集約でしばしば問題になる『名寄せ』も、レセプトなら今後は自動化が進むと思います。障壁のない地域医療連携の仕組みづくりには、レセプトを骨格にしたネットワークが最適なのです」(佐々木氏)

このように、院内EHRシステムは地域医療連携の第一歩に位置づけられています。

「各施設のレセプトデータを院内EHRに集約して、地域全体のあらゆる症例を時系列でトレースできるようなシステムに育てていきたいと考えています」(佐々木氏)

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