2010年1月29日掲載

ユーザー事例

ライオン株式会社 様

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開発・設計業務フローの最適化に向けたシステムをゼロベースから開発

同社では、当初、シミュレーション処理を高速化すれば問題が解決できると考え、ハードウェアのスペックアップと解析用プログラム(ソルバー)の増設を中心に検討を進めました。

「しかし、私たち開発部門の机の上にシミュレーション結果の資料が山積みされているのを見て、『単純にシミュレーションの速度を上げるだけで解析結果を有効活用できるだろうか?』と疑問を感じました。マンパワーが限られている以上、シミュレーション速度を上げるだけでなく、解析作業を含めた開発・設計業務そのものを効率化できるシステムを構築しなければ意味がないと気づいたのです」(中川氏)

この気づきから容器設計の業務フローを見直した結果、効率性に関わる2つの大きな問題が浮上してきました。1つは十分な情報共有・管理ができていないという点です。当時はファイル管理のルールが徹底していなかったため、シミュレーションした本人しかファイルのありかが分からず、他メンバーのファイルを容易に確認したり参照したりできないというケースがありました。もう1つが、シミュレーション実行を1つずつ手動でコンピュータに命令しなければならない非効率なジョブ管理の仕組みでした。複数のシミュレーションを実行する場合、エンジニアはモニタを何度も確認しながら、実行中のシミュレーションが終了するのを待って、次の命令を入力する必要があったのです。

同社はこうした業務フローの課題を要件にまとめ、日本ユニシスを含む3社のベンダにシステム提案を依頼しました。2社が既存のソフトウェアを用いた開発を提案したのに対し、日本ユニシスはゼロベースからの受託開発を提案しました。そのなかから日本ユニシスを選定した理由を「もっともムダがなく自由度が高かったから」と中川氏は言います。

「既存のソフトウェアを使えば開発期間は短縮できますが、当社にとって必要のない機能も多くコストもかさみました。それに比べて、ゼロから開発する日本ユニシスのプランは、必要な機能に絞り込むことができてコストも低く抑えられます。抑えられた分のコストでさらにソルバーが増設できるので、シミュレーション速度を追求するという目的からも日本ユニシスの提案がもっとも魅力的でした」(中川氏)

こうして日本ユニシスをパートナーに新システムの開発がスタートしました。その後の要件検討では、実現したい機能として同社から40項目以上がリストアップされましたが、日本ユニシスはこれらの要求に優先順位をつけて整理。相互に協議した結果、最重要課題である「ファイルの共有・管理・運用」と「ジョブの自動実行」の実現を優先したシステムを提案しました。

「日本ユニシスは、私たちが投げかけた数多くの要求を“設計業務の最適化”という本質的な視点から再検討し、シンプルで使いやすいシステムとして提案してくれました。もし、こちらの求める機能をそのままの形で盛り込んでいたら、複雑で使いづらいシステムになっていたかもしれません。システムの各種機能を説明する時にも、専門用語を使わずに、あくまで当社の目線に立った言葉で説明してくれたので、打ち合わせもスムーズに進みました」(中川氏)

このように十分なコミュニケーションを図りつつ仕様を固めていったため、開発に着手した後もプロジェクトは順調に進行。そして「CAESAR(シーザー)」と名付けられたCAE運用システムが完成し、2009年1月に本格稼働しました。

パッケージ開発フロー図

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