2012年12月14日掲載

ユーザー事例

特定非営利活動法人佐渡地域医療連携推進協議会 様 100を超える医療・福祉関連施設の連携をめざした地域医療連携システムを構築し、佐渡島における医療レベルの維持を図る。

島民の高齢化と医療資源の不足が深刻な課題に

2008年度の統計データによると、佐渡島は、高齢化率が36%と全国平均の22%を上回り、高齢者単身世帯割合は13%(全国平均8%)、高齢者がいる世帯割合も2005年の時点で62%(全国平均35%)と、超高齢社会を迎えています。

また、人口10万人あたりの医療資源に目を向けると、登録医師数は134.6人で全国平均の6割に満たず、登録診療所数も全国平均の8割弱。看護師不足も顕在化し、医療資源の不足が深刻な課題となっています。

佐藤 賢治氏の写真

「島民の高齢化がますます進む一方で、医師や看護師が増える見込みはなく、島の医療レベルを維持するためには抜本的な対策が必要です。そうした危機感があって10年ほど前から島内の医療関係者が参加する勉強会で『医療ネットワーク構想』を紹介してきました」と語るのは、佐渡地域医療連携推進協議会の理事で、島の中核病院である佐渡総合病院の外科部長を務める佐藤賢治氏です。

佐藤氏は、医療ネットワークを病院や診療所、歯科診療所、調剤薬局、介護福祉関連施設まで拡げ、島内にある医療施設を1つの医療機関のように機能させる『仮想“佐渡島病院”』の実現をめざしています。これは、日本では前例のない大規模な地域医療連携ネットワークです。

「少ない医療資源で今後も医療水準を維持し続けていくための答えは、これしかありませんでした。また、こうしたネットワークの構築により、“一人が10人診るより二人で20人診る”ことで医療従事者の負担を軽減しつつ安全性・確実性を高めることができると考えたのです」(佐藤氏)

その後、佐藤氏は島内で開催されるさまざまなシンポジウムなどで地域医療連携ネットワークの必要性と有用性を説明し、実現に向けた活動を精力的に続けました。そうした取り組みは島内の医療従事者へと拡がり、2009年度には佐渡医師会中心となって「地域医療連携ネットワークの構築」計画を策定し、厚生労働省の「地域医療再生基金」に応募。基金適用が決定し、プロジェクトが開始されたのです。そして、ネットワークの構築から運営の全般を担当する事業推進組織として、島内の医師会、歯科医師会、各病院、佐渡市の代表者を理事に、同協議会が設立されました。

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