2014年3月20日掲載

ユーザー事例

徳島大学 様 糖尿病克服に向けた地域EHRシステムを構築し、「病病連携」と「コホート研究」を推進。

各医療機関が提供する多様なデータを集約し、相互に利用

参加機関への詳しいヒアリングをふまえ、2010年9月にはめざす地域EHRシステムの基本的な仕組みと運用方法がほぼ決定しました。

その内容は、大学病院や地域の診療所など参加機関がもつレセプト電算の処方・処置データや電子カルテデータをインターネット経由でシステムに収集。それらの提供データを患者ごとに名寄せ(一元化)したうえで、医療情報データベースとして蓄積し、各機関が患者紹介や病歴・治療歴の参照などの「病病連携/病診連携」に活用するというものです。

「システムはクラウドで構築されているため、インターネットに接続する環境さえあれば簡単に参加でき、運営費も通信費などわずかな負担で済むので、小規模な診療所でも参加しやすいシステムとなっています」(玉木氏)

また、糖尿病に関する疾病構造の分析や重症化・合併症予防に向けたコホート研究のためのデータベース構築には、オープンソースの「Hadoop」と「Cassandra」を採用しています。

「コホートデータベースには将来的に大量のデータが蓄積されるので、従来型のデータベースアーキテクチャ(RDBMS:Relational DataBase Management System)だと、私たちが求めるパフォーマンスを満たすことは難しいと考えました。そこで、データの増大に低コストで対応でき、かつ大量のデータを高速処理できるHadoop/Cassandraを日本ユニシスさんから提案してもらいました」(玉木氏)

その後約1年間をかけてシステムの安定性や個人情報に対するセキュリティを確認しつつ、藍住町以外の近隣の民間病院や診療所などへも参加を呼び掛けました。その結果、ネットワークに参加する医療機関の数が増え、それと同時にデータベースに登録される症例数も徐々に増加していきました。2014年2月現在でネットワークに参加している機関は、病院11、診療所9、保健センター1の計21施設となっています。

「登録症例数も初年度は40件程度でしたが、2013年度からはコホート研究を見据えて徳島大学病院の糖尿病患者の全症例を入れた結果、現在600件程度にまで増えています。本格的なコホート研究を進めていくために、この数を今後最低でも2,000件まで増やしていきたいと考えています」(松久氏)

地域EHRシステムの概要図

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