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ホーム > ソリューション > 業務・目的別 > コンサルティングサービスコラム >  第六回 1. VOCの活用の実際について

情報発信-コンサルティングサービス

1. VOCの活用の実際について

   〜グンゼ株式会社 お客様相談室 室長 酒井氏へのインタビュー〜

これまではVOC導入を支援する弊社の視点で情報の発信をさせていただいておりました。今回は一つの現場から見たVOCの活用、という観点でグンゼ株式会社 お客様相談室 室長 酒井氏にインタビューをさせていただき、課題感や効果、展望などをお話いただきました。


【プロフィール】
インタビュイー:酒井 廣之氏
         グンゼ 株式会社 お客様相談室 室長
         ベビーウェア部、メンズインナー商品開発部、インナー営業統括部 各部の責任者を
         歴任し、昨年よりお客様相談室 室長

※グンゼ株式会社 酒井氏のプロフィールは2011年11月掲載時点のものです。

インタビュアー:羽田 恒夫
         日本ユニシス 株式会社  ビジネス創出センター マネージャー
         CRM、マーケティング関係の事案を担当 

○ 1.現在のグンゼ株式会社のお客様相談室の状況と位置づけについて ○


羽田:
本日はお忙しいところインタビューに応じていただき誠にありがとうございます。このインタビューの背景は、弊社で発刊をしているVOCに関するメールマガジンの読者に対して、今後のVOC活用を想定する上での課題、方向性を明確にしてお伝えしたいというものです。
つきましては酒井様には、アパレル業のお客様相談室長として、VOCの活用についてのお考えや活用にいたるまでに大変だったこと、今後の展望などについて、一つの現場の声としてお伺いしたいと考えております。
まずご紹介を兼ねて、グンゼ様は肌着でトップ、プラスチックフィルムなどでも確固たる地位を築かれているわけですが、今後注力してゆく分野とお客様相談室の関わりといったものを教えていただければと思います。

酒井
グンゼにはアパレル事業、機能ソリューション事業、ライフクリエイト事業という3つの事業セグメントがあります。この中で、お客様相談室と係わり合いが深いのはアパレル事業で、アパレル事業関連の問い合わせが問合せ件数全体の97%ぐらいになると思います。97%がエンドユーザからのお問い合わせだったり、苦情の申し入れだったりする、ということになります。

羽田:
多少観点が変わりますが、アパレル関連の問合せが多い、ということですが、同業他社のお客様相談部門の方との間で情報交換をしたり、自社ではこういうことをしています、といったお話をされておりますでしょうか

酒井
お客様対応部門としての集まりはACAP (消費者関連専門家会議)などいくつかあり、その中の研究会などで勉強させていただいています。
私どもは実用衣料を取り扱っていますが、ファッション商品を扱う『アパレル企業』さんとでは「お客様の声」の活かし方が異なると考えます。「お客様の声」を商品開発に活かすこと、即ち、お客様がより使いやすい商品に改善していく事が使命であり、それが、お客様の満足度を向上させることに繋がると考えています。

羽田:
今のグンゼ様の立ち位置というのは顧客の声を商品に生かすという発想があって、VOCを活用する仕組みをお作りになっていると思うのですが、歴史的にどれくらい前からそういうものを考え、やり始められたのでしょうか。

酒井
グンゼでは創業以来、顧客の声の重要性については認識し、事業運営についても進めてきたものと思います。早いのか遅いのかちょっとわからないのですが、お客様相談室ができたのが、1989年12月になります。

羽田:
単独でそういうものを作られたというのは早いのではないかと思います。

酒井
バブルの絶頂期の頃ですね。それ以前については事業部門でお客様からの苦情などを受けて対応していました。このため、パッケージ等の住所や電話番号は、もともとの「事業部門」が記載されていました。お客様相談室の設置により、お客様にとっては対応窓口の一本化により利便性は高まったと考えられますが、全ての住所や電話番号の表示物を変えなければならないんですね(笑)今、思えば結構大変な作業でした。22年ぐらい前ですね。

羽田:
今現在のお客様相談室の社内の位置づけについて伺います。どこかの部門についているわけではなく、単独で存在しているんですよね。

酒井
グンゼの場合は社長直轄の独立の部門になります。世の中では約30%が独立した部門、品質保証部門内が20%強、営業部門内が約10%前後だと認識しております。「どの部門に所属するか」によって、お客様相談室の役割が、若干変わってくると思います。

羽田:
直轄部門であることの利点等はありますか。

酒井
どの部門に所属することが、『お客様』『企業』にとって良いかについてはなかなか難しいと思いますが、危機管理上、独立した部門であることは、本当に今やらなければならないことが速やかに報告できるという点でメリットだと思います。反面、品質保証部門と別部門になります。お客様の申し出に対しての回答等については我々相談室が直接事細かに説明できるわけではありませんので、事業部門との連携を如何に密にしてお客様が満足される対応するかが肝要になります。

羽田:
それを解決する方策は何かありますか。

酒井
満足度調査を年に1回行っております。お客様から苦情の申し立てを受けたものについての『電話を受け、原状回復をするまで』一連の対応に関する満足度調査になっており、対応の"スピード""代替品""回答""今後の購買"等のアンケートになります。現状では不満を持った方が3%未満になっています。お客様の不満を満足に変えるという意味ではある程度の成果は得られていると思います。

羽田:
アンケート調査の形態はどのようなものですか。

酒井
クレーム対応の完了後(原状回復)に、アンケート依頼を郵送し、お答えしていただく形を取っています。約300名の方から返信をいただいています。

羽田:
クレームを頂いた方に対して「クレーム対応に満足されましたか」ということをトレースするためのアンケートですか。

酒井
そうですね。

羽田:
それはすごく重要なことだと思います。

酒井
事業部門には改善事項(お客様の不満が解消されていない)を纏めて報告し、これからの対応に活かすようにしています。「申し立てをされた方」全ての不満を満足に変えるということは非常に難しいと思いますが、一人でも多くの方が今後もグンゼ商品を購買していただけるよう改善を重ねて参りたいと考えています。
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