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日本ユニシスについて ICTが人と社会にできること2011(日本ユニシスグループCSR報告書)
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ICTサービスを通じて、加速する「教育の情報化」推進に貢献したい〜SaaS型教育プラットフォームの構築〜

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日本ユニシスグループは、ICTサービスの提供を通じ、社会のさまざまな領域で新たな価値を創出しています。教育分野においては、長年、産学官連携で実証実験・システム開発を行ってきた成果と大学の授業での運用実績をもとに、2003年に大学向けソリューション「RENANDI®」として商品化。2008年以降はICTサービスを介して「RENANDI」をより幅広く展開するとともに、企業向けSaaS型教育プラットフォーム「LearningCast®」を通じて、企業の人材育成をも支援しています。

ICTサービス本部
ラーニングサービスセンター
スペシャリスト
白井 賢一

15年間の歩みの原点

1990年に入社し、20年間の会社生活のうち約15年間は教育分野に携わっています。最初の関わりは、入社6年目の1995年。CBT (Computer Based Training:コンピュータを利用した教育)分野において、クライアントサーバ型の学習ソフトウェアを担当していました。続いて1997年より、青山学院大学経営学部に設立された「ACC(AOYAMA Cyber Campus)」における情報教育環境の構築を支援させていただくことになりました。具体的には、授業にパソコンを活用したいとのご要望を受け、ノートパソコンを活用したWebベースでの授業支援システム構築に参加したのですが、他大学に先駆けたこの先進的なシステム構築が自分にとってのターニングポイントとなりました。
その当時は、まだ大学の授業にWebベースによるこのようなシステム自体がほとんど導入されていなかったので、現場の先生方からあげていただく要求仕様のみが頼りでした。こちらでつくった画面イメージのサンプルを見ていただきながら、とにかくじっくり話を聞き、反映させていく。そうした、現場に出て直接先生方のお話を伺うという経験は、とても刺激的で新鮮に感じられたのを覚えています。また、“現場で聞いた生の声をもとにシステムをつくっていく”という基本姿勢がこの時期自分のなかに培われていったという意味で、当時の経験がその後の取り組みの“礎”になっているように思います。
当時つくったシステムは、現在のLMS(LearningManagement System:学習管理システム)においてもベースになっています。また、青山学院大学様には、その後も産学官連携による実証実験のパートナーとして、そして当社システムのユーザー、お客さまとして、「教育の情報化」推進におけるさまざまなことを学ばせていただいています。


学習支援プラットフォームの商品化開発

2000年以降は、それまでの産学官の共同研究や受託開発での経験をもとに、教育支援システムの「商品化」を進めていくことになりました。そして2003年に商品化されたのが、自己学習から集合学習、グループ実習など、さまざまな学習スタイルをトータルにサポートする学習支援プラットフォーム「RENANDI」です。
商品化の取り組みでは、それまでの受託開発と異なり、お客さま個別の機能ではなく汎用的な機能として反映させていくことや、商品体系をゼロから検討していくなどの難しさがありました。ただ、そうしてつくった機能が、特定のお客さまだけでなく、さまざまな教育機関で役立てていただけるといった、受託開発とは違う“やりがい”と“モチベーション”がありました。
さらに2007年からは、会社のICTサービス戦略として、各分野のアプリケーションを、ネットワークを介した「SaaS」の形態で提供していく、という方向性が打ち出されました。最初のSaaS企画として候補にあげられたのが「RENANDI」。それまで長年、「RENANDI」の導入も含め、個々のお客さまを対象としたシステム構築に携わってきた私にとって、初めは正直、それらと相対するSaaS形態での事業ストーリーを思い描けず、難しいという印象や戸惑いがありましたが、反面、会社としての新しい試みである点に挑戦意欲をかきたてられる部分もありました。


企業向けラーニングマネジメントシステム「LearningCast」

「RENANDI」のSaaS版である「RENANDI SaaSEdition」のリリースに並行して、中長期的な事業企画として、従来のような教育機関だけでなく、「企業の人材育成」向けにもマネジメントシステムの提供をめざしていくことになりました。このとき課題としてあがったのが、“学校向け”と“企業向け”では必要な機能が根本的に異なること。「RENANDI」はもともと大学向けにつくられているため、例えば企業で必要な、「部門ごとの管理・集計」などの機能が実装されていませんでした。また、機能以外でも、システム構造や管理タイプ、受講対象者などに関する違いを「RENANDI」で補っていくのは難しいことがわかったため、「RENANDI SaaS Edition」の提供準備と並行して、企業内教育に特化したマネジメントシステムとして「LearningCast」の開発をスタートさせることになりました。
そして、2008年4月より、「RENANDI SaaS Edition」の提供を開始。その後2年余りでユーザー数も増えてきていますが、お客さまの声のなかからも“ I C Tサービス化によるメリット”の大きさを改めて感じています。一番大きいのは、やはり“手軽に安く”導入できるという点でしょうか。当社グループのSaaS型ソリューションは非常に短期間での初期導入を可能にするだけでなく、「Pay for use」というコンセプトのもと、必要な機能を必要な期間だけ利用できる、コストを最小限に抑えられる、という点が受け入れられているようです。また、従来のASP(Application Service Provider)型サービスと比べて、人事システムなど外部システムとの柔軟な連携が可能になる点も主な利点としてあげられます。
「LearningCast」については、2009年9月の提供開始以降、企業のお客さまから高い関心を持っていただいています。背景には、団塊世代の定年退職などにより企業にとって「人材育成」「技術継承」が大きな課題であることに加え、近年は不況や経営環境の悪化により、より低コストで社内教育を実現できるSaaS型ソリューションへの要請が高まっていることがあるように思います。また、企業と学校という違いはありますが、日本ユニシスグループがeラーニングの先駆けの時代から大学教育分野を中心に積み重ねてきたノウハウが、提案や開発、導入などさまざまな場面で活きていると感じています。

SaaS型 企業向け教育プラットフォーム「LearningCast」の提供サービス

SaaS型 企業向け教育プラットフォーム「LearningCast」の提供サービス


原動力は“ものづくり”への探究心

教育分野での15年間を振り返って、自分を突き動かしていた原動力は“ものづくり”への探究心であったように思います。私自身は、大学時代に美術系の専攻で、今でも古い芸術作品や日本の建築物、英国のアンティークなどにも興味があります。美術の勉強でコンピュータを使っていた関係もあり、卒業後、日本ユニシスに就職しましたが、どのような分野であれ、“ものを生み出す”という行為はとても尊いもので、ICTサービスの開発を通じて世の中に貢献していけるのは、私にとって「生きがい」とも言えるものです。
それに、教育分野というのはとても奥が深いんです。教える側と教えられる側、そして我々のような“仕組み”をつくる人たち、関わる立場や人によって多様な考え方・価値観があって日々発見の連続です。何より、教育がもたらす数多くの「人財」から、世の中に向けて新しい可能性が広がっていく素晴らしさがあります。そういう意味では、我々にとっての“ゴール”である、「教育支援システムを開発・提供していくこと」が、社会全体としては、より良い社会が形成されていくための“スタート”であるとも言えるのかもしれません。
私はこれまで、5つものLMS(学習管理システム)開発に携わることができました。国内でもこの分野でこれほど多くの経験を積むチャンスに恵まれた人は少ないと思います。これからもICTサービスという“ものづくり”をとおして、15年間、さまざまな経験をとおして身につけてきた知識・ノウハウをもとに、加速する「教育の情報化」推進に貢献していきたいと思います。

日本ユニシスグループのICTサービス全体像

日本ユニシスグループのICTサービス全体像

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