| Game2 | 日本ユニシスBULLS | ● 14-17 ○ | ブルザイズ東京 |
昨秋42-0、今春34-0、ブルザイズ東京には圧勝しているが、京都大ギャングスターズが優勝を争っていた時代の選手が支えているから油断はできない。「この一戦この一瞬での集中力」が特長のチームだ。
過去二戦と同じ展開ならBULLSのものだが、接戦になったら・・・心配した通りになってしまった。
互いに3度ずつの攻撃はいずれもパントになった。次の第3ダウンに個性が出た。相手はロングでもラン基本、流石に3度目はパスだったが、WRが落球した。BULLSはショートならラン、ロングならパスと使い分けた。先週大活躍のRB2人、#1猿渡慶太と#32望月英樹に加え、#21清水宏行の3人体制でファーストダウン更新2回、まずまずの滑り出しと言えた。
この日は攻撃ラインの核C#73徳植理がブラジル出張、春もインド出張が試合と重なり、仕事中心のビジネスマンの悩みをチームも味わった。Cは60プレーでスナップを出す専門職で欠けると痛い。LT#65藤田学がCに入り、LG#54坂木雅敏がLTに回った。そのため先週相手守備を押しまくった左サイドがやや弱くなった。その上藤田はスナップに神経を集中するため得意のブロック力が落ちる。その状況でなら、まずまずと考えられた。
敵陣45ydからの3度目のパント、P#15井芹史高のキックは短く、自陣46ydまでリターンされた。ここで相手はオプションQBから青山学院大出身の新人パッシングQBにスイッチした。2年前までともに汗を流したチームメイトが双方のチームにいる状況だ。特にBULLS LB#8本間将太とは神奈川県立港南台高からの歴史がある。互いに対戦を楽しみにしていた。
いきなり23ydのパス成功、WRもライトニングズ出身、そして次のパスがTDになった。いずれもディープゾーン、LB本間の守備範囲は避けたようだ。
0-7、先制を許した。
追いかける形になったBULLSはQBを先発#19森昭一郎から#12藤澤応則に代えて8プレー、得点には至らなかったが収穫のあるドライブだった。
守備は相手が場面に応じてQBを変えるのに対応、特にパスは6回で2回しか成功させなかった。
自陣31ydから藤澤が前のシリーズを分析し、WR#83寺島匡、#9佐藤翼にファーストダウン更新のパスを決めた。猿渡にも投げて敵陣21ydに迫った。4th&4、井芹の38ydFGに期待がかかる。フォーメーションが定まりスナップが出る瞬間、相手がタイムアウトをコールした。どうしたの?プレッシャーをかけるため?と場内がざわめく中、タイムアウトが明けて井芹のキック、無情にも左に逸れた。
この一戦に準備を重ねてきたBULLSはとっておきのスペシャルプレー「フェイクFG」を用意していたのだが、微妙な動きで相手に悟られてしまった。それがタイムアウトの答えであった。ブルザイズ東京の怖さを知らされた。
ショックを引きずる守備になり、パスの連発で自陣6ydに入り込まれた。ところが反則で5yd下がった上、新ルールで10秒を引かれ残り19秒となって、新人QBも追い込まれていたのか、ターゲットを読んだDB#6糟谷晃がインターセプト。0-7のままハーフタイム。
相手はいきなりオンサイドキックの奇襲。本場のスーパーボウルでもやっていたから奇襲とはいえないかもしれないが、ここは向こうが焦って制限線外でボールに触れ、BULLSは、自陣38ydからの攻撃。
しかしQB藤澤のランも生きずパントに。敵陣40ydからの守備、反則にファンブルとリズムの出ない相手もパントに。
自陣35ydからBULLS進撃開始。QB森で徹底したラン攻撃、カットの猿渡、パワーの望月で65ydをドライブした。インサイドのランが決め手になったのはC藤田の頑張りか。望月がゴール前3ydまで持ち込み、猿渡が完成させた。井芹のキックで7-7、追いついた。
次のプーチキックは失敗、敵陣44ydで守備となる。相手はランとパスのバランス攻撃、パス守備はまだ不十分だが最後の一線はDB#29樋口慶が越えさせなかった。本間が出血で一旦下がる、戻った時は11ydで3rd&9となっていた。パスでなくQBのランを選んだ相手に全員でストップをかけ、23ydのFGとなったが、幸運にもはずれた。
7-7の同点で最終Q。最初の攻撃は3&アウトでパント。次の守備で樋口のパスインターセプション、自陣44ydまでリターンした。モメンタムはシフトした。あとはそれを確保し続けるだけだったが、攻撃の第2ダウン、逃げ遅れた森がタックルを受けてファンブル、ボールも失ってしまった。まさに天国から地獄への転換だが、フットボールにはよくあること、時間も11分以上残っている。とはいえ勢いを取り戻した相手にパス3回で9ydまで進まれた。なんとかしなければの意識が裏目に出た守備だった。そして相手はQBを代えランで3プレー、しかしここも本間とDB#2柚木秀彦が止めて2ydで第4ダウン、19ydFGの3点で凌いだ。7-10で残り8分10秒、時間はたっぷりある。勝負はこれからだった。
相手のスクイーブ(ゴロ)キックをLB#7川口勝也がリターン、自陣46ydのフィールドポジションを攻撃に贈った。傷ついた森に代わり藤澤がQB、コンディションがベストでないから無理が利かない。特にもう一つの武器である脚を生かせない。逃げ回って決めたパスも反則で消え、パントになる。残り5分38秒で3点差。まだまだ勝てる公算は十分あると信じていた。
敵陣42ydでの守備。相手は時間消費を狙ってラン主体だが、どこかで必ず投げてくる。その時はあの新人QB。
自陣48ydで2nd&8とその状況がやってきた。パスは決められたがまだ26ydだ。と思ったらラフィングザパサーの判定。ヘルメットで当たったとレフリーがアナウンス、さらに15yd下げられた。パスが成功しているとこの反則は厳しいものになる。
ランニングQBに戻した相手に2プレーでTDを許してしまった。キックも決まり7-17、残り時間は2分17秒、苦しいがプランは立てられる。すぐにTDを返してオンサイドキックへ、そしてFGで同点というシナリオ。あとは遂行あるのみだ。
WR#80権藤雄一が自陣48ydまでリターン、8プレーすべてパス、WR#20上妻大輔と#3高師光太郎が捕球して敵陣4ydへ。同点への攻撃のため時間を残したいからタイムアウトを2回使った。最後の1回は同点FGに取っておく。
そしてWR上妻へ4ydのTDパス成功、井芹もキックを決めて14-17とした。時計は1分08秒を示していた。
続くオンサイドキック、スタンドの祈りとともに蹴られたボールに高師が飛びついたが、制限線の外だった。無念の表情がサイドラインに並ぶ中、時計を止める術は1回しかなく、「試合終了」の声を聞いた。
今日のリーグ最終戦は本当に残念な試合だったが、悔しさの積み重ねがチームを強くすると自分に言い聞かせるしかない!
皮肉なことに、先週の明治安田戦で負けていても、今日勝てば入替戦はないという状況になっていた。
X2の試合展開は、Xよりも約1ヶ月遅く、入替戦は12月25日(日)になる。
BULLSには、次の背水の陣までに選手の怪我の治療や、試合の準備を進め「今シーズン最高のコンディション」で戦いに臨んで欲しい。相手は誰でもかまわない、BULLSが全力で戦う姿を最後に見るまでは、皆今日の悔しさを忘れることはできないだろう。
(写真提供:エムアイプランニング)