メニューへ移動  本文へ移動 日本ユニシス株式会社

<資料> 「Re-Enterprising Action Plan」詳細


1. 『顧客価値創造企業』に向けて

 日本のコンピュータリゼーションの黎明期から、この業界で長い歴史を持つ日本ユニシスの強みは幅広い産業界での優良な顧客層にあります。この顧客層の維持・拡大を図ることが、日本ユニシスの経営の中核であることは今後も変わりません。ドッグ・イヤーといわれる変化の激しい状況下でも、新しいビジネスチャンスはやはり顧客の中にあります。この新しいビジネスの芽をすばやく見い出し、具体的ビジネスとしていかに育むかは、IT業界の一翼を担う日本ユニシスの責任でもあります。
 IT革命ともいわれる環境変化に対応してビジネスの変革を図ろうとする顧客に対し、新しいビジネスモデルを積極的に提案して、顧客が求めるサービスを常に最適な形で提供していくことは必須です。顧客の「イコールパートナー」として、先見性を持ってビジネスをITサイドから語り、顧客の「ITベストパートナー」となることが、今後とも本業界で勝ち残るための最重要課題であると考えます。言い換えれば、顧客の「経営戦略」を「IT戦略」に結び付け具現化させる企業であり続けることが、日本ユニシスの究極の目標でもあります。
 そのために経営層も、積極的に顧客トップとのコンタクトを図り、社員同様に新たなビジネスを提案していきたいと考えます。顧客価値創造なくして利益創造なしです。顧客とのビジネス・アライアンスを、従来とは異なった手法で積極的に進めることによって、顧客の「ITベストパートナー」を目指します。また全社をあげて、社員全員が、先進のITスキルのみならず、担当する業界についての知識をより一層追求し、鋭敏なビジネスマインドを磨き、顧客の価値創造に向けて、積極的な提案活動を進めるための施策作りに邁進してまいります。

 本「Re-Enterprising Action Plan」で決定いたしました重点施策および項目は以下の通りです。

(1) システムサービスパワー向上策の推進
1) 品質向上 − CMM認証取得(平成14年度内、取得目標)
今後のサービスビジネスのより一層の進展を踏まえ、公認アセッサーによる客観的な当社Software Processの評価を実施し、継続的プロセス改善によって市場経合力強化につなげることをめざします。
CMM = Capability Maturity Model
2) 技術力向上(平成13年12月末、SE像形成案作成)
新しいビジネスモデルの形態に合せたサービスの提供が求められているなか、システムエンジニアに求められる技術も変わってきており、アウトソーシング、SIなどに求められる新たなサービスビジネスに向けた提案型SE像を形成し、要員の育成を図ります。
3) ビジネスパートナー戦略 (平成13年12月、パートナーリレーション室発足)
システム開発の競合力向上をめざして、専任組織の設置により、従来の協力会社との関係や購買プロセスの見直しを実施します。 また協力会社を含めた分散開発のためのネットワーク環境の整備や、国際調達による従来の取引きの範囲拡大を図ります。
(2) 経営企画部門の組織強化(平成14年1月、組織編成予定)
Profit Maximize策の検討推進母体として再編強化を図り、社長直轄の実行部隊として現在の総合企画部を経営企画部として再編成し、新規事業創出、要員の重点傾斜配分などを実施します。
(3) ブロードバンド・ネットワークビジネスの強化(平成14年1月、組織編成予定)
ブロードバンド・ネットワークビジネスの強化を目的に、日本ユニシスグループ全体のネットワーク戦略を策定し、自らもビジネス活動を推進するブロードバンド・ネットワーク事業部(仮称)を編成します。また併せて国内キャリア各社殿との提携・協業をより一層推進していきます。
(4) アウトソーシングビジネスの強化(平成14年1月、組織再編予定)
アウトソーシングビジネスのより一層の強化を目的に、現在のアウトソーシング事業部を強化し部門として再編成します。アウトソーシングビジネスの中核として「PowerRental」の提供を推進していきます。
(5) BPRの定着化による販売力強化
昨年度より、進めてきたBPRが11月中旬から本格的に活用されることになります。SFA(Sales Force Automation)を中核にした新しいビジネスプロセスの定着により、販売力の強化をめざします。導入後の成果についても順次既定の評価メトリックスにより評価し、一層の活用を進めます。
(6) 教育ビジネスのプロフィットセンター化
来年早期に、現在の総合教育部を分社化し、e-ラーニングを中核として従来から蓄積してきたビジネスノウハウを活用し社内外へビジネス展開していきます。特に官公庁が推進するe-Japan構想をビジネスチャンスと捕らえ積極的に展開していきます。
(7) 人材育成プログラムの強化
新しいSE像の形成と強化ビジネスに合せてSEの再教育を図り、重点ビジネスへの傾注のスピードアップを図ります。またビジネストレーニングの推進を図り、次世代経営者の育成を進めます。
(8) 東証の業種区分の変更(商業→サービス)
本年10月1日、当社が株式を上場しております東京証券取引所におきまして、従来当社株式の所属業種は「商業」に分類されておりましたが、近年のソフトウェア・サービスビジネスの拡大による業態変化に伴い、証券コード協議会の決定によって、「サービス業」に変更されました。

2. コスト競争力の強化

 日本の産業界では、経済の「ソフト化」、「サービス化」、「情報化」、「グローバル化」が急テンポで進行中です。その中でもIT業界は、IT革命が本番に入ろうとしている現在 「スピード」、「スケール」の観点から、変化の最も激しい業界といえます。こうした中、日本を代表する国際的超優良企業も次の時代への生き残りをかけて、現在積極的に経営改革を進めています。
 日本ユニシスにおいて、平成13年3月期実績では、ハードウェア、ソフトウェアの収益率は大幅に低下しており、営業利益は前年比激減しました。今後、サービス分野を中核ビジネスとして推進していく上で、コスト競争力の強化は、日本ユニシスにとって収益力向上のための必須課題と考えます。
 コスト競争力の強化に向けて、事業部門は効率的な営業活動の推進、間接部門は業務の徹底的な見直しと高効率化、アウトソーシングの活用、各種調達コストの削減を積極的に進めてまいります。改革には痛みも伴いますが、「改革なくして成長なし」の覚悟をもって、全社で各業務の進め方を徹底的に見直し、生産性向上を実現することをすべての基本とします。また、経営層はこれら施策を直ちに実行して持続的成長が可能な経営基盤確立に向けて、徹底的に取り組んでいきます。

 本「コスト競争力の強化」として取り組む重点施策は以下の通りです。

(1) 「Project-Rコスト構造改革チーム」の編成と促進策の推進(平成13年10月編成)
梶川専務をリーダーに本社スタッフ部門長で構成するチームを本年10月に編成し、一般経費や事務所経費、物流関連費など、あらためて全ての経費の徹底見直しを実施し、平成14年度で連結ベース約130億円のコスト削減をめざします。

3. 企業風土の改革

 日本ユニシスは、IT業界の黎明期から情報システムに携わってきた経験と実績によって顧客の信頼を築き上げてきました。しかしながら大きな環境変化の中で、従来からの価値観だけで業務を進めることなく、IT革命の時代に合わせて、企業風土改革を実現していく必要があります。
 その一つはスピードの向上です。IT革命はネットワーク革命とも言えます。インターネットの普及とネットワークの高速化により、ビジネスはサプライサイド(供給)からデマンドサイド(需要)に大きくパワーシフトしています。
 日本ユニシスは、このデマンドサイドのスピードに対応しなければなりません。市場のスピードに対応した意思決定が必要です。そのために、社内で業務の権限委譲、情報共有化のための仕組み作り、社内諸手続きの簡素化・迅速化によりスピードの向上を図っていきます。

 もう一つは新しいビジネスへ挑戦する企業風土の醸成です。IT革命と規制緩和は社会に構造的な大変革を生み出しつつあります。「リスクなきところに利益なし」の思想に基づき、変化をチャンスと捉えて、新しいことへ挑戦します。
 反面、リスクの分析を慎重かつ十分に行い経営資源(人、金、もの)の傾斜配分を進めていくと同時に、新規事業にあたっては適宜・適時な進出/撤退戦略を図ります。新しい仕事を始めるに当たっては、明確なシナリオを描き、Plan-Do-Checkのサイクルを回して粘り強くビジネスを推進していきます。

 本「企業風土の改革」に向けての重点施策および項目は以下の通りです。

(1) 部門自己完結型組織と全体最適の取り組み
1) 執行役員制度導入(平成13年6月、実施済)
今後の法制度に併せて、権限および役割を見直していきます。
2) 部門業績評価制度の徹底(平成13年度7月、スタート)
本年7月から、部門業績評価制度の導入が図られております。引き続き、制度の定着化を推進するとともに、評価指標の見直しを図りながら個人報酬への反映を検討していきます。
3) CIO(Chief Information Officer)新設(平成13年7月、実施済)
グループ全体最適を見据えたIT化/BPRの推進を目的に、CIOに本池常務を任命しました。
4) CSO(Chief System Service Officer)新設(平成13年10月、実施済)
グループ全体最適のシステムリソースの管理/要員育成を目的に、CSOに藤田常務を任命しました。

4. 個を活かす企業への取り組み

 日本ユニシスを支える最大の経営資源は言うまでもなく人材です。社員の一人ひとりが輝いてこそ、会社も輝くことができます。これまで、日本ユニシスの人材は高技術者集団として高く評価されてきました。顧客満足度調査における高い評価もその現れです。そして今後も、引き続き日本ユニシスは『IT業界をリードする高技術者集団』でなければなりません。
 そのためには、日本ユニシスは『個を活かす企業』でなければならないと考えます。社員は様々な機会を通じて自己のスキルを磨き、会社は社員が活き活きと就業できる環境を提供する、そして業務と成果に見合った対価で報いる「ペイフォー・パフォーマンス」を実現することが必要です。一人ひとりがより高いパフォーマンスを実現できれば、会社はそれだけ活性化し収益力は向上します。会社が成長軌道に乗り、より収益力の高い会社になれば、その成果を顧客/株主/社員に還元することができます。
 具体的施策として、今まで以上に「ペイフォー・パフォーマンス」を重視した業績評価、成果主義/時価主義をベースにした給与体系への見直しを実行し、高い成果を上げた社員にはIT業界の中でも高水準の待遇が得られる会社にしたいと考えます。また、会社の活性化、適材適所の実現のためにさらなる部門間の人事ローテーションも積極的に推進していきます。

 本「個を活かす企業」への取り組みでの重点施策および項目は以下の通りです。

(1) 給与体系の見直し
平成13年12月に、成果主義・時価主義をベースにした給与体系の見直しを発表の予定です。
また、より一層のペイフォーパフォーマンスを実現すべく、コンピタンシーベースの制度の検討を進めていきます。
(2) 人材流動化促進施策 − e-キャリアボードの活用(平成13年11月、運用開始)
本年11月から、社内Webを利用して、社内・子会社及びその他の企業で募集中の求人情報を社員へ提供するものです。
(3) ストックオプション制度導入検討 (平成14年度導入に向けて検討)
幹部社員の経営意識や株価意識の向上による企業価値の最大化への取り組みを進め、業績向上への強力なインセンティブや優秀な人材の確保を目的に、次年度での導入に向けて検討を図ります。

5. グループ戦略の強化

 日本ユニシスグループは、従来からビジネスの高度化、専門化および地域性に対応し、グループ展開を図ってまいりました。今後は、連結経営の時代に合致した一層の戦略的グループ経営により、日本ユニシスグループ全体の経営効率の向上と、業績拡大を進めていきます。グループ全体の経営効率を向上していくためには、日本ユニシスグループの戦略を全体で共有し、各グループ企業の役割/機能を見直しすること、コスト効率向上を目的に各社スタッフ機能については極力共通化を推進すること、またグループ内での人事交流の活発化、若手の登用を促進することが不可欠と考えています。グループ企業の業績拡大については、より一層高い売上目標を設定して、グループ外売上比率の増大により、グループ全体での成長に期待しています。
 そのためには、それぞれのグループ企業が、収益力を向上させ、独自の技術を開発し、差別化を図り、市場競争力の高い会社になることを望んでいます。
 また、グループ間での情報の交流、人材の交流、技術の交流を推進するための具体的施策を実行することにより、日本ユニシスグループ全体としての成長をめざしたいと考えます。

 グループ戦略強化における重点施策および項目は以下の通りです。

(1) グループ企業の業務内容の見直しと役割の再検討
グループ企業の中核となるビジネスの明確化に向けた業務・役割の見直しやグループ企業の事務処理業務の集中化を通してグループ全体の効率的な経営を図ります。
また、予算編成プロセスについても、日本ユニシスの事業部門と同様な手続きにすることにより、より一層戦略、目標の擦り合わせを行いグループ全体の業績拡大をめざします。
(2) グループ企業人材交流策(平成14年度体制に反映)
グループ企業の活性化をめざし、経営幹部の育成を目的に若手登用を含めた人材の交流を図ります。
また、グループ間の戦略の共有、情報の共有、技術の共有をめざしたコミュニケーション強化策を推進します。


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