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Foresight in sight

ニュースリリース

2000年1月18日

慶應義塾大学と日本ユニシス
「仮想証券市場システム」を共同開発

〜トレーディングにおける国内初のリスク管理教育システムを産学連携で推進〜

 学校法人慶應義塾大学(塾長=鳥居泰彦氏 東京都港区三田2-15-45)と日本ユニシス株式会社(社長=天野順一 東京都江東区豊洲1-1-1)は、インターネット上に「仮想証券市場システム」の開発を行なっており、平成12年4月のカットオーバーに向けて、このたび最終段階を迎えました。

 進展する金融ビッグバンの中、金融取引(トレーディング)分野では、時々刻々と変化する経済情勢を踏まえ、収益とリスクの間のバランスを適切に見極めることができる高度なスキルが、市場での勝ち残りに欠かせない要件のひとつとなっています。

 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市遠藤5322)では、総合政策学部森平爽一郎教授の研究室が中心となり、平成9年10月以来、他大学にさきがけて「サイバートレーディングルーム」を完成させ、リアルタイムの金融・経済データに基づいた、リスク管理の研究と教育の環境を実現してきました。

 また日本ユニシスは、BIS(Bank for International Settlements:国際決済銀行)第二次規制の平成9年施行に合わせて、平成7年から同研究室の金融工学分野の諸理論に関する指導を受け、そのシステム実装に向けて共同研究を行ってきました。その結果平成7年7月にクライアントサーバ型市場リスク管理システム「Princia21/MaRCS(プリンシア21/マークス)」を商品化。同システムは現在、信託銀行、地方銀行などで稼働中です。

 このたび両者は共同で、湘南藤沢キャンパスの「サイバートレーディングルーム」に、新たに「仮想証券市場システム」を開発し、平成12年4月から本格運用の予定です。
これは世界中のどこからでも、24時間、インターネットを介して証券取引に参画できる「キャンパスにある仮想証券取引所」です。この「仮想証券市場システム」は、トレーディング教育とリスク管理教育の両方の強化を目指すものであり、特にリスク管理教育の目的では国内初のシステムです。

 同システムは、VaR(予想最大損失額)、株式ベータ値、デリバテブズのデルタ、ガンマなどすでに実務で一般化している各種リスク指標について、仮想取引を通じてその理論と実際を学べる環境を提供します。いわば理工学部における実験室に対応する社会科学教育と研究の実験室を目指しています。

 当該システムは、実世界と同じ環境の中に教育的要素を導入することで、産学連携による相乗効果を生み出すことができます。 慶應義塾大学としては、新たな教育・研究ツールを入手できること、また日本ユニシスとしては、ネットトレード事業を行っている証券会社のデイトレーダ教育および金融機関のリスク管理教育を支援するシステムをプロダクトラインに加えられるだけでなく、電子証券ネットワーク(ECN)の基盤を整備できることが、今回の共同開発によるそれぞれのメリットです。

 「仮想証券市場システム」は、大学を含む非営利団体には無償で、営利団体へは有償で提供される予定です。

 慶應義塾大学と日本ユニシスでは、今回のシステムをベースに今後、債券、投資信託をはじめとした多くの金融商品を追加し、仮想商品取引市場のみならず、一般消費財を含む仮想オークション市場システム構築を計画しています。
 両者ではこれら「仮想取引市場」の実現を通じて、実世界環境と同等な機能のもとで、マーケットマイクロストラクチャ(市場構造)や実験ファイナンス・経済学研究のための基盤を強化し、市場機能の公平性、効率性、安定性に関する実証実験環境の提供を推進します。



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