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Foresight in sight

ニュースリリース

2003年11月10日

ユニアデックス
新日鐵君津製鐵所とIPページング・システムを構築

〜 過酷な環境下でのIP技術による個別通信手段融合の好例 〜

 ユニアデックス株式会社(代表取締役社長=福永 努 東京都江東区豊洲1-1-1)は、新日本製鐵株式会社君津製鐵所(取締役所長=中村 皓一氏 千葉県君津市君津1)、同技術開発本部環境・プロセス研究開発センター(所長=波江野 勉氏 千葉県富津市新富20-1)、株式会社日鉄エレックス(代表取締役社長=奥村治彦氏 東京都中央区日本橋本町1-9-4)と共同で、君津製鐵所第4高炉工場内の製銑工程の安全・効率運用を促進するIPテレフォニー技術を活用した構内情報伝達システムを構築しました。

 これは「無線IPページング・システム」と呼ばれるもので、シスコシステムズ株式会社のIPテレフォニー製品をベースに、同社と共同開発したものです。無線LANを共通インフラに過酷な製鐵所環境で個別通信手段を融合させた製鐵所のシステムとして、IP技術の広範な応用を示唆する初の事例として注目されるものです。

 新日本製鐵君津製鐵所は、昭和40年2月に開設(昭和43年11月銑鋼一貫体制確立)、従業員数3,065人(平成14年2月1日現在)、粗鋼生産量8,323.4千トン(平成12年度)、敷地面積1023万m2(東京ドーム約220個分)というわが国有数の規模を誇り、国内最大の需要地である関東地区に立地し 関東圏内における鉄鋼製品製造の拠点になっています。

 今回「無線IPページング・システム」が導入されたのは、同製鐵所内に3つある高炉の内の第4高炉工場で、同工場敷地は東京ドーム約3個分の12.5万m2(高炉自身の高さは約150m)における無線LANを共通インフラとしたIPネットワークです。

 従来同工場では、工場現場作業者への情報伝達として、スピーカによる有線放送(ページング・システム)や無線トランシーバなどを使用していました。しかし今回、温度・磁気・騒音・粉塵など過酷な環境下での通常配線使用が困難で、かつ広大な製鐵所屋内外環境下でのIPベースによる共通インフラ(無線IPページング・システム)構築によって、以下の点で操業の安全確保と生産性効率向上が図られました。

・多様な系統での伝達が不可能であった無線トランシーバでの連絡手段の改善
・もよりの有線放送設備など特定場所からしか行えなかった現場作業員によるページングの改善
・工場制御システムと連動させた操業情報自動放送の実現
・無線インフラとPDAを介した監視・運転保全業務の改善
・ワイヤレスIP電話機を採用し現場作業員から他工場、オフィスなど外部との連絡ルートを確保

 また同工場で今回構築されたIPベースによるページング・システムの特徴(参考図)は、以下の通りです。

・各種制御装置とシステム連携したページング放送実現のため独自にインタフェースを共同開発
・音声とデータ通信を共存させた無線LAN環境で、一斉放送だけで無く特定エリアや特定スピーカを選択した放送など3段階の優先制御を実現
・ワイヤレスIP電話機から特定スピーカへの放送を行う特番ダイヤルのページング実現のため独自のインタフェースを開発
・工場内に26箇所の無線LANアクセス・ポイントを設置、耐障害性に備えたバックボーン対策
・ LANと構内PBXをVoIPで接続し構内電話網に接続、現場作業員の携帯するワイヤレスIP電話機からの外線発着信が可能

 今回の「IPページング・システム」構築によって、新日本製鐵君津製鐵所第4高炉工場では、現場作業員とのコラボレーション向上に加え、IPインフラを音声系と情報系で共通利用することで大幅な設備配線コストの抑制が実現したとしています。

 さらに同工場では、今後運転・保全業務向上に向けた新しい監視システムの構築や画像システムを連携した「次世代IT工場」への展開も計画しています。
 一方ユニアデックス及び日鉄エレックスでは、IPテレフォニー技術の新たな活用方法として販売を推進していく計画です。

 
<構成図>
IPページング・システム構成図