JP/EN

 

Foresight in sight

CRM(顧客接点管理)

事例紹介

2013年11月12日

西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)様

UCCAPとTopicStationの連携でお客さまの声を迅速に業務と経営に活かす仕組みを構築
西日本高速道路株式会社(略称:NEXCO西日本)様は、2005年に日本道路公団の分割民営化に伴い発足した当初から、お客さまの声を事業に反映するために「CS推進本部」を新設し、お客さまの満足度の向上に努めています。
2013年4月、高速道路をご利用されるお客さまからのご意見やご要望を確実に収集することを目的に、日本ユニシスのコンタクトセンターソリューション『UCCAP®』を導入するとともに、お客さまの声分析システムとして市場の声分析ソリューション『TopicStation®』を導入しました。

これにより同社は、電話、メール、投書などで寄せられたお客さまの声を誰もが分析、共有でき、業務と経営に迅速に活かせる仕組みを構築することに成功しました。

同社CS推進本部 CS推進部でこの2システムの連携導入に関わった担当者お二人に、導入の経緯と効果についてうかがいました。

TopicStationが埋もれていたお客さまの声を活かす 12分30秒

議論の対象となっていたのは"ご意見・ご要望"に分類された約10%のみ

SUMMARY

  • 業務フローはそのままに機能アップしたコールセンターシステムを導入
  • お客さまの声の検索・分析・集計が全社で可能となる
  • グループ会社を含めお客さまの声を業務改善に活かす

Interview

稲田 厚生氏
稲田 厚生氏

CS推進本部
CS推進部
お客さまセンター
センター長代理
江口 智夫氏
江口 智夫氏

CS推進本部
CS推進部
CS推進課
課長代理

Page Index

User Profile

NEXCO西日本のロゴマーク
設立:2005年10月1日
資本金:4752億円
本社所在地:大阪府大阪市北区堂島1-6-20 堂島アバンザ18F
従業員数:2,298名(2013年3月末現在)
事業内容:西日本地域の高速道路の建設・管理運営及びSA・PAの管理運営
本事例に掲載された情報は、取材時点のものであり、変更される可能性があります。なお、事例の掲載内容はお客様にご了解いただいておりますが、システムの機密事項に言及するような内容については、当社では、ご質問をお受けできませんのでご了承ください。

【導入の背景】求められたお客さま対応支援システムの機能性

  • コールセンターシステムの刷新を決定
NEXCO西日本様のお客さまセンターは、地域内の高速道路をご利用されるお客さまからのお問い合わせやご意見、ご要望を、24時間365日受け付けている窓口です。電話のほか電子メールや郵便、サービスエリアなどに設置しているハイウェイポストの投書にも対応しています。
お客さまセンターのオペレータ座席数は約30席、1日2000件近いコールを受け付けています。また、受け付けたお客さまの声は業務の改善などに活かすために、オペレータが入力しシステムのデータベースに登録しています。
従来利用していたお客さま対応支援システムは2007年4月に導入されたものでしたが、2012年にシステム更改が検討され、サーバ、OS、データべースソフトを含めて刷新することになりました。お客さまセンターの運営を担当している稲田厚生氏はこう振り返ります。
「以前のシステムではお客さま対応での機能性を重視しました。コールを受け、お待たせせずに答え、すばやく内容を入力し、早く次のお客さまのコールを取るための機能です。それをもっと高める必要がありました。また、リピーターのお客さまへの対応では、前回はどんなことをお尋ねだったかがすぐ画面でわかることも必要でした」
  • 新システムへのスムーズな移行が最重要課題
こうした要望に対して日本ユニシスから提案されたのが、コンタクトセンターソリューションの「UCCAP」(UNIVERSALCRM® CALL CENTER APPLICATION)でした。現場で必ず求められる機能を標準装備し、その上で業務に合わせたカスタマイズは自在にできるという拡張性があります。さらに大きな特長は、その画面操作性の高さです。煩わしい画面遷移をなくし、同一画面上でのマウスオーバー操作で詳細情報を表示できるので、お客さまとの会話を中断させない対応ができます。

「機能性は確かにアップすると感じました。ただし、もう一つ重視していたのが継続性です。新システムへのスムーズな切り替えのために、オペレータが迷わない画面とフローの継続性を保ちながら機能をアップすること、そこを一番重視しました。以前のシステムも日本ユニシスさんでしたので、そこを十分お願いしました」(稲田氏)
稲田厚生氏の写真
  • UCCAP システム概要
電話やEメールによる問合せ応対業務に必要なコールセンター基本機能を標準装備しています。その上で、コールセンターの業務内容に合わせた個別のカスタマイズにも柔軟に対応できます。
UCCAP システム概要図

【選定理由と導入経緯】お客さまの声の見える化を目指して

  • 手間がかかっていたお客さまの声の分析
お客さま対応支援システムの刷新が検討される一方で浮上したのが、お客さまの声を分析・集計するシステムが欲しいというCS推進課からの声でした。同課は、お客さま満足度調査、お客さまの声の分析・集計などと、それに基づくCS(お客さま満足)の向上のための施策の企画、調整を行っています。

従来は、お客さま対応支援システムのデータべースに蓄積されたお客さまの声を検索し、CSVファイルで出力し、エクセルに移して分析、集計の表やグラフに加工していたため、非常に手間がかかっていたのです。CS推進課の江口智夫氏はこう話します。

「お客さま対応支援システムに対して大きなボリュームのデータ検索を行えば、システムに大きな負荷がかかり、お客さまセンターの業務に影響します。いつでも自由にお客さまの声を検索、抽出できるわけではありませんでした。また、決められた項目に沿って入力されていたため、その項目に応じた単純な分析しかできず、キーワード検索で深堀りして分析することもできませんでした。そうしたことから、検索・分析・集計の専用システムが必要と考えたのです」
江口智夫氏の写真
  • 見える化ができるTopicStationを選定
そこで日本ユニシスでは、市場の声分析ソリューションの「TopicStation」をお客さま対応支援システムのUCCAPとデータ連携して導入することをご提案しました。

これに対して江口氏は「経営層からは、経営判断に最も重要になるお客さまの声の傾向を見える化してほしいと言われていました。また、事業の現場でも、お客さま目線での業務改善のために、お客さまの声がしっかり見えるようにしてほしいという要望が出ていました。その点、TopicStationは情報共有しやすいポータルシステムで、経営層の課題が解決できるグラフや表も容易に作成できダイジェスト画面でまとめて表示できます。また、キーワードで検索して深堀りができ、単語マップという探索的な分析機能もあり、お客さまの声の見える化が可能になる」と評価して導入が決定されました。

さらに、江口氏はTopicStationのトピック検索という機能にも着目したと言います。
「切り口をいろいろ変えてお客さまの声を検索できます。あらたな発見ができそうで、実際に事業を担当する部署の社員に使ってもらえるという期待も込めて選択しました」
  • TopicStation システム概要
    TopicStationは社内外に散在する「お客さまの声」を収集し、企業内で分析・情報共有するためのソリューションです。
TopicStation システム概要図
TopicStation 画面例1
TopicStation 画面例2

【導入時の課題と取り組み】2つのシステムの連携導入に成功

  • 貴重なデータ資産を安全に移行する
2013年3月中旬、4月1日の新しいお客さま対応支援システムへの移行に向けて、コールセンターの別室に新システムと同じ環境が作られ、オペレータの実地トレーニングが行われました。
「その前から説明はしていましたが実際の操作となると違います。練習できたことはオペレータにとっても非常に良かったと思います」
稲田氏は、システム移行への準備をそう振り返ります。しかし、それ以上に大きな問題ととらえていたことがありました。
「以前のシステムには何百万件という膨大なデータがありました。会社の貴重な財産です。これを、システムを止めることなく新しいお客さま対応支援システムにきちんと移行できるのか、そこが一番の問題でした」(稲田氏)
切り換え作業は、最もコールが少なくなる4月1日の0時以降の数時間と決められました。
「実際には予定通りにいかないところもあり、日本ユニシスさんの力を借りながら試行錯誤の末に何とか乗り切りました」(稲田氏)
  • 分析システムをいかに使ってもらうかで苦心
一方、お客さまの声分析システムの導入に向けても苦心の準備がありました。江口氏はその準備をこう話しています。
「従来の分析、集計はCS推進担当の社員が行い、その結果を掲示板の月報で配信していました。しかし、TopicStationが導入されれば全社員が分析もできるようになりますし、ぜひ使ってもらわないといけません。そのための仕掛けをどうするかで苦心しましたが、導入前の3月に、日本ユニシスさんの協力も得て全支社を回る説明会キャラバンを実施できたのが良かったと思います」
特に、支社や事務所ごとに、自分たちの担当地域のお客さまがどのような声を寄せているのかを検索できる点が注目されたと言います。
「導入後も、業務改善に活かしてもらうために、こんな検索や集計ができるという例を、定期的に手製の簡易的な操作マニュアルを作って全社に知らせています」(江口氏)
現在毎晩0時以降に、お客さま対応支援システム(UCCAP)から、前日分のお客さまの声データがお客さまの声分析システム(TopicStation)のデータベースに送られています。データ検索に際してシステム負荷を気にすることもなくなりました。
  • システム概要図
コンタクトセンターソリューション「UCCAP」で収集した「お客さまの声」を、市場の声分析ソリューション「TopicStation」により分析・共有し、業務と経営に活かす仕組みを構築しました。
システム概要図

【導入の効果と今後の展望】お客さまの声に向き合う環境をさらに高める

< UCCAP >
  • UCCAPの操作性を高く評価
    以前のシステムでは、オペレータがお客さまへの回答をエスカレーションする際、画面が遷移していましたが、新システムではタグボタンを押すだけで同じ画面上に専用画面が表示され、何をすればいいか直感的にわかります。自分で答える時も、画面遷移せずに参照データを見ることができるのでスムーズな対応ができています」
    稲田氏は、新システム導入後の効果の一端をこう話しています。
  • UCCAPのカスタマイズによりグループ会社で仕組みを統一
    また、サービスエリア、パーキングエリアの管理運営を行うグループ企業の西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社でも、従来、別のお客さま対応支援システムを使用していましたが、今回UCCAPをカスタマイズしてシステム統合を行うことができました。
    「カスタマイズによって、グループ企業を含めた全体で情報を共有できるようになったのは大きな成果です」と、稲田氏は評価しています。
  • 今後の展望
    そして、今後のステップアップとして考えているのが、お客さまの声を文字通り音声入力して登録すること。
    「今はオペレータの入力に頼っているところがありますが、膨大なお客さまの声をもっと活用できるようなシステムにするために、音声入力も含めたシステム構築を検討したいと考えています」と新たなシステム拡張の構想を描いています。
< TopicStation >
  • 全社員がリアルタイムでお客さまの声を把握
    お客さまの声分析システムにおいても導入後の成果が徐々に現れています。江口氏はそのメリットを次のように語っています。
    「TopicStationの導入で、CS推進課の集計を待たずに全社員が、リアルタイムでお客さまの声のデータを見られるようになりました。これをうまく業務改善につなげていくことを期待しています」
  • TopicStationが埋もれていたお客さまの声を活かす
    昨年度のお客さまの声登録件数はほぼ55万件に上りますが、そのうちご意見ご要望での登録は約4200件で、これに関しては役員も加わるCS推進本部会議で分析と議論がなされています。しかし残りの約54万5800件はお問い合わせであるため手付かずでした。
    「このお問い合わせの中にも業務改善のヒントがあるはずと見ていたのですが、今回のシステム導入でそこも多面的、効率的に分析できる環境ができました。これにより、経営資源となるお客さまの声を活用する新たな可能性が広がったことを高く評価しています」
  • 今後の展望
    さらに、今後の展開については、分析の精度アップと、稲田氏と同様に音声入力機能に期待を寄せています。
    「オペレータのお客さまの声の入力には、どうしても省略や簡略化が起きます。精度の高いデータを集めるために、音声自動変換システムを利用してはどうかと考えています。データの精度が上がればTopicStationの分析機能もさらに活かせるでしょう。また、ウェブや郵送でのお客さまの事業評価調査や、CS推進に対する有識者会議などでも多くの自由意見をお寄せいただいていますが、将来的には、これについてもTopicStationで分析していきたいと考えています」(江口氏)
<日本ユニシスの提案に期待する>
「スムーズなシステム移行ができたことを高く評価しています。今後も、お互いにお客さまのために、要望と提案を出し合っていきたいと思っています」(稲田氏)
「まったく初めてのシステムの導入を、キャラバンを含めて広く協力していただき感謝しています。今後は分析システムの機能を活かすために様々な要望を出させていただきますので、二人三脚で一緒にいいものをつくりあげていけたらと期待しています」(江口氏)

*UNIVERSALCRM、UCCAP、TopicStationは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。

*その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。