知的財産マネジメントとは?|知的財産マネジメント

近年の経済構造の変化に伴い、企業の知的財産の価値が企業価値全体に占めるウエイトは、一層増大しつつあり、知的財産の活用は、今や企業の経営戦略・事業戦略の立案に欠かせないものとなっています。
日本ユニシスは、製造業を中心とした知的財産マネジメントの必要性に関する調査(母数:585部門に対してコール調査。有効回答359件)を実施し、R&D投資の最適化など、知的財産を経営に役立てたいという約7割の回答を得ました。
急速なグローバル化や高度な付加価値が求められる現在、企業経営に有効な知的財産を生み/活用するサイクルをつくる「知的財産マネジメント」は重要です。
知的財産のなかでも特許情報は、特許庁により、自社の情報も他社の情報も詳細に開示されています。特許情報の価値を評価することで、その特許を保有する企業の活動価値(=知的財産を創造する活動の価値)を評価することができます。
特許情報は、技術・事業・製品における自社や他社のポジショニングを把握することができ、研究開発の方向性の検討や、新たな事業テーマの探索、経営資源の配分、M&Aや外部からの技術導入の選定など、意思決定を支援する有用な情報となります。
事業戦略、研究開発戦略、知的財産戦略の三位一体の知的財産マネジメントを行うことは、企業の価値を高め、将来の持続的成長に大きな影響を与えます。


製品開発に必要な周辺特許が存在しなければ、新製品の開発リスクは少なく、開発は容易です。修正特許が多くなるほど、新製品の開発領域が少なくなり展開は困難になります。また、完全に周辺特許を抑えているように見えても、業界や適用領域など視点を変えると、チャンスが残されている場合もあり、研究開発の抜け穴を発見することができます。
知的財産情報を活用することで、研究開発リスクを予測し、開発投資配分を検討することができるようになります。

企業で行われている研究開発や製造プロセスの改善検討などの知的創造活動が知的財産の形成につながります。知的財産の中でも、企業で特に重要視されているものは、知的財産権(特許)として独占権利を得ていることが多いです。しかし、出願された特許は、一部のみ登録されているだけで、個々の特許の価値には違いがあります。
特許の出願から登録、権利消滅までの経過を分析することで、特許活動の効率を評価することができます。
特許情報を「量」の観点「質」の観点で評価し、特許活動の効率や特許の質などを企業間で相対比較すれば、自社の特許活動や組織力を客観的に評価できるようになります。
他社だけでなく自社の特許活動の成果や実力を適正に評価することは、経営戦略を策定する上で非常に重要です。
 
知的財産情報を有効に活用し、「企画」「開発」「製造」「販売」「マーケティング」といった企業経営全体に対する視点でマネジメントしている企業はごくわずかです。
多くの企業では、知的財産の権利化や係争対応など、専門性が必要になる個別対応に追われ、企業経営全体の活動と関連させた知的財産マネジメントを実行することが難しくなっています。
しかしながら、有効な知的財産を見過ごすことは、企業活動のイノベーションを実現する上での機会喪失になる可能性があります。

企業経営全体の視点で知的財産マネジメントを実現するためには、現状のマネジメント体制を把握し、課題整理を行うことが必要です。

自社の強みと弱みが見える形で知的財産ポートフォリオを作成し、事業ポートフォリオとともに明らかにすることが、企業価値を最大化させ、技術・事業の優位性、独自性を発揮するために必要不可欠です。

購買情報、生産情報、マーケティング情報、財務情報など企業内における多大な情報の中で、知的財産情報を経営戦略や将来的な企業価値活動へ生かすために、業務組織や業務プロセスを改革して情報システムに適合することは、企業経営の効率化を実現します。
|