Webサービスがもたらすビジネス効果
Webサービスは、技術的な革新性よりも、次のようなビジネスに与える影響の革新性で注目されてきました。
- ビジネス迅速化
- 業務効率化、リードタイム短縮
- 人手を介したデータの受け渡しやデータベースの多重管理から開放されることにより、業務が効率化するだけでなく、受注〜納品、問合せ〜回答といったリードタイムが短縮されます。リアルタイムにデータが受け渡しされることによって、担当者不在による回答遅延や、入力に時間がかかるといった理由によってビジネスチャンスを逸するなどということも少なくなるでしょう。Webサービスは、ビジネスのスピードを高める技術である、といえます。
- ユーザへのサービス向上
- ユーザに「手間をかけさせない、待たせない」サービス
- サービス企業生き残りのカギが、ユーザ企業やエンドユーザへのサービス向上であることは言うまでもありません。
フロントのサービスを向上させるため、企業間で背後のシステムを連携させるニーズが高まっています。エンドユーザへのサービスを向上させることは、サービス提供企業へのサービスを向上させることにもなります。
- 企業内リソースの統合管理
- 組織を横断したリソースの共有と管理により、経営判断を支援
- システム構築が個別に行われ、データベースもそれぞれ管理されている場合でも、それらを連携させることで社内のデータや業務プロセスを統合管理できるようになります。汎用的に使える機能を持つプログラムをWebサービスとしてイントラネットで公開すれば、社内の各システムから使うことができます。Webサービスの導入は、企業内のデータや機能といったリソースを、組織を横断して有効活用することを可能にするとともに、マネジメントにおける迅速な意思決定を支援します。
- コアコンピタンス強化とビジネスチャンスの拡大
- アウトソーシングを活用し、自社の強みに注力することでビジネスを強化
- 企業は今、厳しい競争に勝つためにコアコンピタンス(中核となる能力、強み)をさらに強化することが求められています。
コアコンピタンス強化のためには、ASPサービスなどを利用してノンコア業務を極力外部へ委託することで、社内システムの構築コストを抑え、コアコンピタンス業務にリソースを集中させます。商用Webサービスやパートナ企業が提供するWebサービスを活用し、社内システムと連携させれば、さらに効率を上げることができます。さらに、コアコンピタンス業務を他企業のシステムから利用できるようにWebサービスとして公開することによって、ユーザ企業の利便性を向上させ、新たなビジネスを獲得する機会を増やすことができます。
- 新たなビジネスモデルの創出
- 公開Webサービスで新たな価値創造
- コアコンピタンス業務をWebサービスとして有料で公開し、新しい収益ビジネスにできる場合もあります。不特定多数のユーザに利用してもらう商用Webサービス(Webサービス型ASP。SaaS:Software as a Serviceの一種)というビジネスモデルです。
マーケットプレイスやマッチングサイトなど、複数企業のサービスを集約・仲介するサービスブローカーや、Amazon社のアフィリエイトサービスのようなビジネスモデルも出現しています。
※Amazon社のアフィリエイトサービス:商品カタログをWebサービスで無償提供し、これを利用したオンラインショッピングサイトでの商品販売に対してAmazon社から紹介料が支払われる。Amazon社はこれらのサイトを介して販売機会を増やすことで利益を拡大する。
- バーチャル企業化によるサービスビジネス強化
- ビジネス・アグリゲーションとワンストップ・サービス
- 各業務の専門企業とアライアンスを組み、それらの企業が提供するWebサービスと自社システムを連携させることで、インターネット上でサービスを統合・集約したバーチャル企業が実現します。企業間をWebサービスで連携し、サービスコンポーネントを組み合わせたマッシュアップ型サービスビジネスです。複数企業のビジネスを集約したビジネス・アグリゲーションや、各種手続きのワンストップ・サービスなどがこれにあたります。複数企業のサービスが連携されることによって、それらは相乗効果を生み出し、自社だけでは実現できないサービスを可能にします。
- 企業構造や顧客ニーズの変化にすばやく対応
- ユーザのニーズが高度化し、企業の統廃合が進む現代に威力を発揮
- ASPサービスとして提供されているWebサービスを利用したり、自社システムをWebサービス化して提供することにより、企業合併やビジネスパートナの増加や変更など、予測のつかないビジネスイベントに俊敏に対応できる企業を実現できます。Webサービスは、5年後、10年後を見据えた柔軟なIT基盤の構築に不可欠な技術なのです。
- 部分最適から全体最適へ
- 組織、企業、行政を連携し、社会レベルの最適化へ
- 「提携」が経営テーマとして重視される今後、企業は投資を極力押さえながら散在するシステムを連携させ、ビジネスを強化することが求められています。そこで、柔軟なシステム連携が可能なWebサービスによって、システムとシステム、企業と企業を連携させ、部分最適を全体最適に昇華させることが期待されます。
