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ユニシス技報

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2009年5月発刊 Vol.29 No.1 通巻100号
「iDC基盤技術」

技報100号はiDC基盤技術特集です。iDCとはinternet data centerの略で、高度なセキュリティと耐震耐火性を備えた建物にサーバやストレージを設置し、そのコンピューティングパワーをネットワーク越しに提供するサービスの拠点です。 本号では、iDCの変遷とITアウトソーシングビジネスにおける役割を述べたあと、日本ユニシスグループの次世代iDCのコンセプトMiF(Modeled iDC Farm)を実現した仮想化、自動化、無人化技術を紹介しています。また、iDCの発達によって可能となったクラウドコンピューティングや、環境に配慮したiDCの省電力化についても述べます。

ITアウトソーシングビジネスにおけるiDCの役割 森野 秀明

インターネットの普及とネットビジネスの活性化によって、単なるコンピュータの設置場所であったデータセンターが、ITアウトソーシングを提供するiDCへと変貌した。 企業がITアウトソーシングを利用する狙いは、必要なリソースを「持つ経営」と「使う経営」とに使い分けて競争力を強化することであり、検討するポイントは戦略、財務、リソース、スキルの側面である。特に、サーバ、ネットワークなどの仮想化技術や、データセンターオートメーションツールを活用した技術革新の恩恵を得てコスト/効果の劇的な改善を図るには、ITアウトソーシングの活用が優れている。 iDCの利用が進むにつれて、今後はiDC自体の仮想化が考えられる。仮想化iDCでは、サービスのカタログ化、運用管理・サービスデスク・課金の統合、iDC間のデータ連携が提供される。これからのiDCは、企業が求めるサービスを、自社と外部iDCのサービスを自在に組み合わせて提供するサービスインテグレーター機能を持つべきと考える。このとき、企業は必要なサービスの機能・管理機能・リソース性能と品質の要件を提示し、iDCがリソースを配置すべき最適な場所やプラットフォームを選択することとなる。

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日本ユニシスの次世代iDCコンセプト"MiF" 森 駿

日本ユニシスは「所有から利用へ」の潮流に乗り、サービス型ビジネスを提供する部門を立ち上げた。ここで提供されるビジネスはSaaSに代表されるサービス提供型と、従来から提供しているホスティング、ハウジングなどのアウトソーシング型の2種類である。これら二つのビジネスの基盤であるiDC(internet Data Center)は、高度な信頼性を持ちながら、ビジネスのスピードに耐えうる即時性を持っている必要がある。これに応える次世代iDCプラットフォームがMiF(Modeled iDC Farm)である。MiFは統合化・仮想化・自動化の最新技術を駆使した常に進化する最先端のiDC基盤である。

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データセンタ・オートメーションの技術報告 池田 敬

日本ユニシスのiDC構築においては、複雑化し、増加するiDC内のIT機器を安全に効率よく提供するための工夫が必要となる。iDCを利用する顧客のニーズにすばやく対応するために、iDC運用に長けた要員を多く配置することは、運用コスト増となり、昨今の景気後退およびCO2削減義務に逆行しているものと考える。COBITのIT成熟度では、IT運用の目標到達点はレベル5=最適化が必要とされ、iDCにおいて“最適化=自動化、仮想化”がまさに必要である。 iDCの日々の運用を自動化することで得られるメリットは、作業の標準化、作業品質の均一化ができることである。また、仮想化することで、iDCの消費電力を抑止し、iDCの利用敷地面積を少なくすることが可能である。現在のiDC運用の中で変更管理、障害監視、リリース管理などを行う上で、様々なiDC管理ソリューションソフトウェアを駆使し、各ソリューションソフトウェアに初期構築で運用スペシャリストのノウハウを注入後自動化、仮想化したことにより、構築、変更作業にヒューマン・リソースを費やさずに短時間で顧客にiDCリソースを提供可能とした。今後は、仮想化技術に管理製品を追従させ、いっそうの自動化を検討し、作業者を問わず作業品質を一律にすることが目標となる。

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MiFにおける仮想化技術の利用 立花 幸治,浅井 保行

日本ユニシスは、サービス型ビジネスのiDC基盤に対する顧客の要求は提供のスピードとコスト、そして運用だと考えている。これらの要求を実現するために統合化、仮想化、自動化した次世代iDC基盤がMiF(Modeled iDC Farm)である。 従来の基盤システム設計、調達、構築では1ヶ月以上の時間を要していたが、MiFでは最短5日で基盤システムを提供できるようになった。 短期間でのリソース提供を可能にするため、MiFを構成するサーバ、ストレージでは物理層と論理層の分離による仮想化の技術を採用することで統合化、仮想化を実現している。また、ストレージにおいてはシン・プロビジョニングによってリソースを効率的に利用する。 ネットワークにおいては、L2レベルでのVLAN、L3レベルでのルータ、ファイアウォール、L4レベルでのロードバランサーの仮想化機能を採用することで統合化、仮想化を実現している。

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ICTホスティングサービスにおける構成管理の果たす役割 山口 信彦

ICTホスティングサービスを提供するには、サービスとしての特性とホスティングサービスの技術基盤の構成要素を定義し、正確な構成情報を維持することが必要である。これらの構成管理を実施するにあたり、総合的なIT資産管理とITILに則した運用管理プロセスを実現する構成管理システムを設計実装した。 ICTホスティングサービスでは、基盤部分の構成情報のみをとってみても膨大な数の構成アイテムがあり、構成管理をデータベースとして維持、管理することが必須である。さらに、自動化されたシステム実装としてのプロビジョニング機能も持ちえている。

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無人化システムにおける運用の考察 大槻 眞裕

日本ユニシスの次世代iDCとして構築されたサービス提供基盤であるMiF(Modeled iDC Farm)は、統合化・仮想化・自動化をコンセプトとしており、自動化環境で可能となった運用の遠隔操作により、データセンタの無人化を推進している。 このような環境下でのシステム基盤運用を効率的に実行していくための運用機能と体制については、ITIL v3の概念をベースに設計を行った。統合化されたサービス提供基盤から多角的なサービスを実現する中、より複雑化する運用サービスをいくつかのカプセル化した管理プロセスで単純化し、さらに徹底した自動化による運用操作の自動実行により、少人数でミスの少ない効率的な運用サービスが実現可能となった。

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クラウドコンピューティング概況と日本ユニシスの取り組み 太田 智朗

情報システムに対するニーズは「所有」から「利用」に変化しており、これを実現する手段としてクラウドコンピューティングサービスが注目されている。日本ユニシスにとって、クラウドコンピューティングは従来のスクラッチ開発に加えての大きな新機軸とするべきビジネス分野である。クラウドコンピューティングはパブリッククラウドとプライベートクラウドに大別され、要素技術として仮想化、プロビジョニング、API、Webサービスを利用する。市場で注目を集めているサービスにはAmazon Web Services(AWS)、Right-Scale、Elastra、BOOMIがある。日本ユニシスはクラウド化された開発環境提供サービスのプロトタイプを構築した。今後は本番環境へのデプロイとその後の運用管理を視野に入れたサービスの提供を検討している。

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グリーン・データセンターへの取り組み 廣田 博美

今般日本ユニシスグループがICTサービスビジネスの礎として次世代iDCを構築運用するにあたり、その考慮すべき環境負荷対応のうちCO2削減を目的とした電力消費量低減を、省エネ型IT機器の採用と消費電力量を実測することで開始した。 さらに、自然エネルギー利活用による電力消費量大幅低減の可能性を確認した。

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