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Foresight in sight

ユニシス技報

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2010年6月発刊 Vol.30 No.1 通巻104号
「一般号」

本号には、日本ユニシスグループ内で毎年開催されている技術論文コンクール「テクニカル・シンポジウム」の2008年度応募論文2編と、同2009年度応募論文4編を、技報向けに修正して収録しました。 鋼板の弾性戻りのシミュレーション、ベイズ法を用いた推論アルゴリズム、S-BITSでのセンタカット処理の仕組み、3Dスキャナーによる体型の計測、GPGPUとレコメンデーションシステム、iPhoneやandroid向けアプリの開発に関する論文です。

曲面の力学的変形とその応用 谷本 茂樹

鋼板のプレス加工では、加工前の形状に戻ろうとする弾性変形が発生する。そのため、金型形状に、弾性変形の発生をあらかじめ見込むよう補正する必要がある。見込み作業では、CADモデル上の何点かに指示された移動量をもとにモデル全体を変形する。従来の変形方法は、変形量の補間計算に数式をあてはめていたため、鋼板の変形としてはあり得ない形状を作ることもあった。CADモデルの変形が鋼板の弾性変形に近い結果になることが適切であると考え、鋼板の変形をシミュレーションし、その結果をもとにCADモデルを変形するシステムを開発した。また、この考え方を、曲面CAD モデルにあいた穴を埋める機能や、部分的な測定データに曲面CAD モデルを押し当てるよう変形する機能にも適用した。

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離散値を持つ確率モデルと自然言語処理への応用 星野 力

大規模なデータの活用法として、機械学習と呼ばれる例からの学習を行うシステムがある。本論文では、機械学習の中で、確率論としての数学的な基盤を持ち、近年その性能の高さが理論的にも証明されたベイズ法に注目する。具体的には、隠れた構造を持つ確率モデルのなかで基本的であり、より複雑なモデルの基本的な部品を構成するものとして、離散値の階層的な分布関数であるPolya分布のベイズ法を用いた推論の定式化を行い、効率的な推論アルゴリズムを導出する。さらに、それを組み合わせてLatent Dirichlet Allocationモデルを構成し、自然言語処理における、文書集合からトピックを自動的に抽出するタスクへの適用を行った。

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オープン勘定系におけるセンタ一括処理の仕組み 三浦 惇

センタ一括処理がオンライン取引と競合する場合、オンライン取引より先に処理を行うよう取引順序を保証する必要がある。従来の汎用機における勘定系システムでは、先日付センタカットと呼ばれる仕組みでそれを実現している。これは本来の処理日の前日にセンタカット処理を行って先日付明細を作成しておき、処理日到来後に確定する仕組みである。この仕組みは取引順序の保証という点は確実だが、複雑な処理ロジックを要する点がデメリットといえる。 BankVisionでは先日付センタカットを廃止し、業前センタカットとBefore機能で取引順序を保証している。Before機能とは、オンライン取引を実施するなかで未処理の取引が存在する口座は、先に業前センタカットを実施するという仕組みである。業前センタカット導入により、運用面、保守面の利便性を向上させることが可能になった。

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人体形状計測とその応用 横田 勝弘

本稿では、個人の健康改善のために、「現在の体形と目標とする体形とのビジュアルな比較は健康改善の永続性に対して強い動機付けとなる」という考え方を具現化した事例について報告する。現在の体形と、目標とする体形とのビジュアルな比較のためには、現在の体形を測定し、目標とする体形と比較する必要がある。著者らは、現在の体形の把握のために、三次元スキャナーを用いて人体形状データを取得した。また、取得した人体形状データの個人差を統計処理し、統計処理された人体形状データと体重やウェスト等との相関関係を推計することで、体重やウェストが変化した場合に伴う人体形状変化を計算し、目標とする体形を得た。本稿では、三次元スキャナーによる人体形状データの取得方法、人体形状データの統計処理と目標とする体形の計算方法、現在の体形と目標とする体形の人体形状データの比較表示方法、および今後の展望について述べる。

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グラフィックスプロセッサによるレコメンデーションシステムのアルゴリズム 加藤 公一

レコメンデーションシステムとは、過去の顧客の購買履歴を基に、顧客が買ってくれそうな商品を予測して提示するシステムである。その計算には統計的手法が用いられ、商品数や顧客数が多くなると計算量が莫大になり、計算時間がかかることが従来問題とされてきた。その計算をグラフィックスプロセッサ(GPU)上で効果的に実行するアルゴリズムを提案する。またそれを実装することで、最新CPUのシングルコア実装と比べて数十倍から数百倍程度の計算速度が達成できることを示す。

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生産性と機能性を向上させるスマートフォン向けネイティブアプリと ウェブアプリのハイブリッド構造 渡邉 充隆

スマートフォン向けのアプリケーションを構築する場合に、各種あるプラットフォームのネイティブアプリケーションとして開発するには、学習のコストやスキルをもつ要員の確保の面で多くの課題がある。 本稿では、スマートフォン向けのアプリケーションの構造としてネイティブアプリケーション、伝統的なウェブアプリケーション、ブラウザ内で動作するウェブアプリケーションを解説する。それらを比較、評価した上で、ブラウザ内で動作するウェブアプリケーションをベースにして、ネイティブとウェブアプリケーションのハイブリッド構造を検討した。この構造により、端末に搭載されたGPSやカメラなどを制御可能なJavaScriptアプリケーションを記述できる。実際にプロトタイプを開発し、屋外の実証フィールドにて検証した。このハイブリッド構造はプラットフォーム固有の部分を局所化して分離している。これにより、サーバサイドのウェブアプリケーション技術者が保有している技術を使ってモバイル向けのアプリケーションを構築できることを検証した。

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