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Foresight in sight

ユニシス技報

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2011年8月発刊 Vol.31 No.2 通巻109号
「ワークスタイル変革」

日本ユニシスグループは2008年度より在宅勤務制度を施行しており、その目的は業務効率の向上と、仕事と家庭の両立支援です。在宅勤務は自宅でのテレワークですが、それに限らず、オフィスやオフィス以外での、場所と時間に縛られない働き方の獲得が「ワークスタイル変革」です。2011年3月11日の東日本大震災後の出社困難時、日本ユニシスグループでは、SASTIKサービスを利用した簡易在宅勤務が有効に機能しました。企業は社員のワークライフバランスの向上だけでなく、BCPの観点からもワークスタイル変革に取り組まなければならない局面に来ています。本特集号では、前半で制度や運用面から見たワークスタイル変革への取り組みを述べ、後半はテレワークの実情と、それを実現するICTの仕組みやセキュリティについて述べています。本書が企業のワークスタイル変革を少しでも推進できれば幸いです。

企業が考えるべきワークスタイル変革 多田 哲

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」は日本人に多くの被害と教訓を与えた。直接被害に遭わなかった地方でも、企業を始め自治体や学校などの組織では電力不足や環境汚染などを含めた災害対策の練り直しを迫られている。特に、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)と私物情報機器の社内取り扱いについて前向きに取り組もうと検討を始めた企業は多いのではないだろうか。また、震災を機に在宅勤務やフリーアドレス(FA)推進などのワークスタイル(WS)の見直しについて議論している企業や組織も多いのではないだろうか。日本ユニシスグループでは、在宅勤務やモバイルワークなどについて、30年以上前からエンジニアを中心に試行や制度導入を経て現在に至っている。近年、育児や介護のために時間的、場所的制約を受けながらも、勤務を続けたい、続けなければならない事情を持つ社員も増えてきた。社内では働くロケーションを制約しないFAを導入する部署もでてきた。本論文では東日本大震災という未曽有の大災害を経て日本ユニシスで行われた議論を紹介、今後に向けた企業におけるWS変革の課題を提示する。

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フリーアドレスが組織のワークスタイル変革を加速する 小田村 和江

フリーアドレスと在宅勤務は別々に語られることが多く、フリーアドレスは在宅勤務の必須条件とはなっていない。しかし、実はフリーアドレスが在宅勤務の浸透、ワークスタイル変革の鍵となる。フリーアドレスによって今までのオフィスの常識を覆し、組織の全員が働き方を変えることを余儀なくされる。物を持たない、紙で保存しないことを徹底せざるを得ない。その結果として全員が身軽になって席を自由に動くようになり、組織のメンバーがどこで働いているのかということがあまり気にならなくなる。重要なことは組織メンバーがつながって成果をあげられることである。そこで初めて在宅勤務が全員の働き方の一選択肢となり、組織を力強い柔軟な組織に変えることができる。

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男性育児休職取得社員から見たワークスタイル変革の理想形 柴田 宏一

近年、国内外において男性による子育て参加が広まりつつある。また、法制度の整備や企業内施策の観点からも、男性の子育て参加を支援する目的で、さまざまな取り組みがなされている。しかしながら、そうした動きの指標の一つとして「男性の育児休職取得者数」を見ると、国内では1990年代に比べて増加傾向にあるものの、欧米諸国と比較すると依然として少数にとどまっており、実際の職場のなかでも十分受け容れられていない状況にある。本稿ではこうした現状について背景を探るとともに、男性が「仕事と子育ての両立」を実現しやすい環境に向けて必要な要件を、筆者自身の育児休職体験をもとに考察している。なかでも「仕事と子育ての両立」に関わる「欲求充足」の観点から、在宅勤務およびテレワーク利用による理想的なワークスタイルのモデルを検討・提案している。

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テレワークを支える人事制度と運用 奥田 浩樹

日本ユニシスグループにおけるテレワークとして、在宅勤務制度“Smart-Work”が2008年度から適用開始となり、2011年7月現在は約70名のグループ社員が在宅勤務を実施している。在宅勤務の狙いは、ひとつにはワークライフバランスを向上させることで優秀な人材を確保することであるが、もうひとつにはワークスタイルを変えることで、生産性の向上やオフィスコストの削減を進めることである。そのために、他社事例では一般的である利用目的や利用日数を限定した制度ではなく、ワークスタイルのひとつとして個人が選択可能であるという点が、Smart-Work の大きな特徴である。 本稿では、「グループ人事基本方針」に沿って策定された在宅勤務制度 Smart-Work の概要及び運用の仕組みを中心に紹介し、今後の課題について考察する。

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ワークスタイル変革と情報セキュリティ 中村 彰子

情報セキュリティマネジメントシステムが定着しつつある2011年現在、クラウド、仮想化、スマートフォン、ソーシャルネットワークなど新たな技術分野が注目されている。これらが連携し企業が業務を行うためのワークスタイル変革に向かい始めているが、新技術に対するリスクへの不安も持ち上がっている。それに伴い情報セキュリティに関わる多くの団体がクラウドに関するガイドラインを公表し、次の時代を安全に迎えるための準備を進めている。 本稿では、これまでに公表されているガイドラインを考察し、ワークスタイル変革を成功に導くためにあるべき情報セキュリティマネジメントの方向性を確認する。

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クラウドで実現するクライアント仮想化の効用と応用 布村 知靖

事業継続やテレワークの推進といった企業のニーズに呼応し、クライアント仮想化技術を利用したクラウドサービスの提供事業者が増え続けている。サーバ環境だけでなく、クライアント環境にも、こうしたクラウドサービスを利用することで、企業活動に大きな変化をもたらすことができる。 本稿では、クライアント仮想化を実現する主要な三つの方式と特徴について解説するとともに、日本ユニシスが提供するクラウド基盤を利用することで、仮想デスクトップ方式が持つデメリットを解消したICT仮想デスクトップサービスについて報告する。

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テレワークの推進と今後のオフィス環境 山科 順一

日本ユニシスグループのオフィス業務環境は、ICTの進化に伴い業務シーンに適材適所なICT活用を行うことで、業務スタイルを進化させてきた。一方、ソーシャルメディアの台頭やスマートフォン、タブレットPCの出現といったコンシューマ向けICT環境がビジネス環境よりも遥かに早いスピードで変化しており、ビジネス環境においても無視できない存在となってきている。 本稿では、日本ユニシスグループのICT活用の取り組みを振り返りながら今後のオフィス環境に求められるICTとその課題を整理し、今後のオフィス環境の目指す方向を示す。

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最近の国内外のテレワーク事情 古矢 眞義

近年、ICTを活用した場所や時間にとらわれない働き方であるテレワークを導入する企業が増加しつつある。当初、育児や介護にたずさわる従業員を対象として導入する事例が多かったが、欧米諸国にみられるようなテレワークを企業変革のひとつとして位置づけるケースも増えつつある。また、今回の東日本大震災とその後の計画停電や節電への対応策として在宅勤務の導入を検討する企業が増加している。本稿では、我が国及び主要海外諸国におけるテレワークの現状について紹介し、今後さらなる拡大を図っていくために解決すべき課題について述べる。

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