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Foresight in sight

ユニシス技報

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1998年11月発刊 Vol.18 No.3 通巻59号
「流通 — 新しい情報システムの方向」

サプライチェーンマネージメントと流通業の最新動向 志賀宜幸

海外で成功したサプライチェーンマネージメントが新しい経営手法として,我が国の流通業界でも注目を集めている.この経営手法は,企業間の壁を超えて商品の生産から流通(物流),消費者への販売までの商品供給の系全体を最適化することで,経営の効率化を図ろうとするものである.商品が生産されてから消費者の手に渡るまでには数多くの企業による商品供給の連鎖の系(サプライチェーン)が存在する.サプライチェーン全体を効率化しようとするサプライチェーンマネージメントは,企業間で情報と資源が共有されることが前提となる.そのため,とくに,電子データ交換システム(EDI:Electronic Data Interchange)が中核の手段として位置付けられる.  一方,(財)流通システム開発センターで検討されていた流通標準EDI JEDICOS(Japan EDI for Commerce System)の規格がまとめられた.この規格は国際EDI標準であるUN/EDIFACTに準拠し,海外との商取引も意識した日本版EDIの本命として期待されている. この規格の制定には大手量販店が積極的に参加しており,今後これらの量販店を中心に急速に普及すると予想される.JEDICOSは,EDIによって結ばれた企業同士の協業を強化し,ビジネススピードを加速する.その普及は我が国の流通機構を変貌させる可能性をも持つもので,今後の動向を注視する必要がある.

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グローバルスタンダード時代のキャッシュフロー経営 松田貴典,高田慎三郎

グローバルスタンダード時代の経営管理は,キャッシュフロー重視の経営管理であり,企業の将来のキャッシュフローを最大限にする企業価値重視経営である.この企業価値重視経営の具体的な実践方法として,実践オペレーションズ・リサーチである経済性工学に基づく「正味価値経営」を提言する.「正味価値」は,「EVA(経済付加価値)」に概念的に相当する.そしてそれは,投資の意思決定をDCF法で行い,意思決定内容を計画B/S,P/L,キャッシュフローに展開し,正味価値を経営指標として,PDCAサイクルにて経営管理することである.これにより,現場レベルの利益増加と使用資本減少が同時に実現が可能になり,経営トップマネジメントにとっては,キャッシュフローの増加,目標ROEの確保が現場と一体化して実現できる.

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POSと顧客データの融合によるOne to Oneマーケティングの試み 鈴木聖一

これまで,POSデータの分析およびその実務への応用に取り組んできたが,決め手となる手法がなかなか見出せなかった.しかし,POSデータに顧客データを融合させる理論とそれを支える情報システムの構築により,従来,踏み込めなかった極めて付加価値の高い分析データを導き出すことができた.この付加価値の高い分析データをここでは仮にOne to Oneデータと呼ぶことにするが,このデータを活用することによって,様々な問題に取り組むことが可能になった.そこで,本稿では,このOne to Oneデータを導く理論とそれを支える情報システム,および,そのマーケティングとマーチャンダイジングへの活用について具体例をもとに解説したい.

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TIIP事業プロジェクト  —アパレル製販仕事引合せシステム 大村眞五,奥村知日

繊維産業の活性化を目指して,日本版QR(Quick Response)実現のための施策として,通産省の下で進められているTIIP(Textile Industry Innovation Program(繊維産業革新基盤整備事業))事業がある.  このTIIP事業の一つとして開発されたアパレル製販仕事引合せシステムを紹介すると共に,ネットワーク上の電子市場を通した,従来無かった新しい取引形態実現の可能性を探る.

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NXWebCOMSを活用したWebアプリケーションを中心としたイントラネット構築事例 林 昌彦,小倉浩司

従来よりA/NXシリーズでシステム構築を行い運用してきたユーザが,システムの適用範囲を拡大しWebなどの新しい技術を用いたイントラネット環境へ発展させようとするニーズが増えている.このニーズに対し,既存システムから発展・拡張させるためのツールや,本格的な構築の実績はこれまで存在しなかった.  A/NXシリーズでLINC開発環境でシステム構築を行ってきたZ協も同様のニーズが高まり,最近開発されたNXシリーズのWeb開発支援ツールであるNXWebCOMSを基本としたイントラネット環境を構築し,日本全国に分散するエンドユーザへシステムの解放をおこなった.  本稿ではこのシステム構築事例について,イントラネット環境の構築と入出力画面のWeb対応について解説する.

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HMP/NXシリーズにおけるイントラネット構築事例 芳本貴弘

一昨年(1996)のHMP/NXシリーズの発表以来,Aシリーズオペレーティングシステム環境(以下MCP環境)とWindows NTオペレーティングシステム環境(以下NT環境)の異なるオペレーティングシステムの間でオープンな接続性と運用性を実現することが可能となった.これによってMCP環境で長期間にわたって開発されてきた基幹システムで生成される各種データをMCP環境とNT環境で共有することで,相互のアプリケーションから利用でき,さらに,この仕組みをイントラネット環境に取り入れれば,イントラネットがより基幹システムに密着した形で構築できる.このようなイントラネット環境の実現はディレクトリ共有を実現するNX ServicesやMCP環境のタスクを実行したり,DMSIIデータベースにアクセスすることができるESPEC(Enterprise Server and Pc Environment Construction tool),さらには,Exchange Serverとのメール連携基盤ソフトウェアであるMailPlus!などの種々のHMP/NXシリーズで稼働するソフトウェアの出現で実証された.  本稿ではこのようなソフトウェアを利用して基幹システム密着型イントラネットを構築した事例と,更なる発展性について述べる.

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多次元データベースによる販売支援システム 坂牛恵理子

流通業ではPOSの導入により膨大なデータの蓄積が行われている.どの企業においてもデータから因果関係を見つけ,企業の利益を生み出し将来の戦略に役立てる必要性を感じている.だが,実際にはデータを活用しきれている例は少ない.その原因として,(1)目的が明確にならない,(2)データの精度が保証されていない,(3)タイミングよくアウトプットが得られない,といった点が上げられる.本稿では情報がうまく活用されているシステムを例に,ニーズを具現化するためのツール,方法論,多次元データベース運用と,開発手法としてプロトタイプを用いてのシステム構築を記述する.

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物流システム・モデルからのアプローチ 大塚和隆,田村慶夫

運送や倉庫を主業務とする企業でない限り,物流自体は,企業活動の一部でしかないが,物流を戦略として活用すれば企業の業績向上を図ることも出来るし,逆に物流が滞ることによって企業に大きな打撃を受けることもある.つまり物流は,企業の非常に重要で基幹的な業務である.コンピュータ化の進展に伴って,コンピュータを使ったEOSやEDIといった取引形態のためだけではなく,コンピュータによる物流の支援が企業活動にとって必須となっている.  物流を支援するパッケージ・システムを利用するという方策もあるが,個々の企業の業務を正しく認識することが先決である.物流に関するデータや情報を理解する手段としてモデリング(モデル化)手法が非常に有効である.

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物流改善への科学的アプローチ 国貞 彰

今日の物流に求められる主要な役割の一つは,コスト削減であり,企業利益への貢献である.それには物流生産性をいかに向上させるかが鍵となる.しかし物流課題の認識が不備・不十分なために的確な対策を立案できず,目標を達成できないケースも多い.物流システムを構築するには体系立てた手順の実行が必要であり,その第一歩が物流実態の把握と改善課題の摘出である.  本稿では物流センタに焦点を当て,物量や作業を計数で捉えて客観的に調査・分析し,潜在している問題を解明することを目的に,その視点や方法を紹介する.さらに作業生産性の把握や物流データの活用により,物流部門を利益創造部門に改革するための方向性を検討する.

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中規模食品スーパー・マーケットにおける単品分析システム 越智俊晴

現在,小売業を取り巻く環境変化は著しく,消費者志向を正確・迅速に掴み企業戦略へ反映させ,マーチャンダイジングを実施していく必要がある.消費者志向を掴むためには,単品管理ができる情報基盤を構築し,単品分析を行なっていかなくてはならい.しかしながら,食品中心の中規模スーパー・マーケットにおいて実現できている企業はまだ少ない.  本稿においては,単品レベルでのマーチャンダイジングを行うための単品分析システムにおける位置付けと目的,管理体系を中心とした情報基盤,膨大な実績データの蓄積および実績のフィードバックに関して,開発事例を交えながら述べる.

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