掲載日:2014年5月22日

東京五輪の先を見据えて。

周辺のサポートが選手の成績を左右する時代に

河野 一郎氏の写真

福島 敦子氏の写真

福島
今年2月に開催されたソチオリンピック(以下、ソチ五輪)では、日本選手団は計8個、3月の同パラリンピックでは計6個のメダルを獲得しました。日本選手団をサポートする日本スポーツ振興センター(JSC)の理事長として、また日本オリンピック委員会(JOC)の理事として、この結果をどう評価されますか。
河野
JSCはオリンピックの日本選手団を継続的にサポートしてきましたので、成果として表れたことは大変に喜ばしいと考えています。
福島
ソチ五輪では、具体的にどのようなサポートをされたのですか。
河野
代表的なのが、選手のコンディショニングや食事などを担う「マルチサポート・ハウス」の設置です。冬季五輪では日本初の試みでした。
福島
報道で拝見したのですが、例えば800kgのお米を持ち込んで日本食を提供したそうですね。
ノルディック複合で銀メダルを獲得した渡部暁斗選手は、ほとんどマルチサポート・ハウスに滞在し、「こんなに良い環境で試合をしたのは初めて」というコメントを残しています。
河野
 渡部選手で言うと、現地に持ち込んだ「ストラクチャーマシン」も重要な役割を果たしたのではないかと思います。
これは、スキーやスノーボードの裏に、雪のコンディションに応じた模様をプリントする装置です。オリンピック出場経験者のスタッフがいくつもの模様で滑ってみて、最終的に選手が選びます。消防車1台ほどの大きさがありますので、通関も運搬も大変でした。
福島
それほどまでに大がかりなサポートをされているのですか。
河野
近年は、周辺サポートの良し悪しが成績を左右するため非常に重要なのです。
福島
一方で、課題や改善点はありますか。
河野
国としてのシステマチックな強化策には、まだまだ改善の余地が残されています。ソチの反省を6年後の東京2020オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪)に活かさなければなりません。開催国がどれだけ良い成績を残せるかが、大会の盛り上がり、ひいては大会成功の鍵を握るからです。
福島
どのような強化策に取り組んでいるのですか。
河野
私たちがJOCとともに進めている代表的な取り組みは、若いタレントの発掘です。加えて、選手団のサポートにも引き続き力を入れていきます。
とはいえ、国の予算も限られていますから、JSCが実施主体である「スポーツ振興くじ(toto)」を財源として、助成を計画的に進めていきます。
福島
totoは社会的な関心も高く、2013年度の売上は初めて1,000億円を超えたそうですね。収益はどのように使われているのですか。
河野
地域スポーツ施設整備や総合型地域スポーツクラブ活動の支援、それから国際競技力の向上支援です。各国の状況を見ているとスポーツにおける強化費と国際大会での成績は比例していますので、totoの売上アップにともなってサポートを強化していきたいと考えています。

ページの先頭に戻る