掲載日:2014年5月22日

東京五輪の先を見据えて。

五輪開催国として日本に求められるスポーツでの国際貢献

河野 一郎氏の写真

福島 敦子氏の写真

福島
河野理事長が仰ったように、世界共通の文化であるスポーツはビジネスや観光と親和性が高く、大きな可能性を秘めています。日本政府もスポーツを成長戦略の1つに掲げて関連法案を設置するなど、スポーツを通じた社会、経済の活性化を推進しています。
しかし、国民一人ひとりの意識は、そこまで至っていないように思います。今後、スポーツに対する意識改革を進めていくには何が必要だとお考えですか。
河野
「スポーツで社会に貢献する」というコンセプトチェンジです。スポーツは、ビジネスや芸術、教育だけでなく、貧困やジェンダーといった社会問題に至るまで、多様な分野で力を発揮します。
例えば南アフリカでは、ラグビーワールドカップの自国開催を契機に、人種差別の撤廃が進みました。スポーツだからこそ可能なことがある。その価値は国際的にも認められています。
福島
スポーツに対する概念を抜本的に変える必要があるのですね。東京五輪は、その絶好の機会になりそうです。
河野
日本が五輪を開催するにあたって国際オリンピック委員会(IOC)から問われたのも、「いかに国際貢献できるか」でした。
そこで政府は、途上国のスポーツ振興を支援するプログラム「Sport for Tomorrow」を掲げ、IOC総会で安倍首相が全世界に約束しました。そのシナリオには私も一部協力しています。2020年までに、100を超す国で1,000万人の支援体制を整備する予定です。
福島
プログラムの具体的な内容を教えてください。
河野
1つめは途上国へのスポーツ指導者派遣です。2つめは、日本に各国の指導者を招聘し、スポーツ医科学などの研究成果を自国にもち帰ってもらうことです。もしかしたら、日本が支援した国が東京五輪に選手を輩出できるかもしれません。
福島
まさにスポーツによる国際貢献ですね。
河野
3つめは、アンチ・ドーピングへの貢献です。かねてから日本はアンチ・ドーピングに先進的に取り組んでおり、以前に私が会長を務めた日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は、アジアのほとんどの国際大会でドーピング検査に携わっています。
福島
JADAを通じ、アジア、そして世界でのリーダーシップをさらに発揮していくということですね。

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