掲載日:2014年11月7日

持続可能な社会を実現するために。

歴史や伝統・文化と最新技術の融合で日本橋の魅力を再生

菰田 正信氏の写真

福島 敦子氏の写真

福島
御社のプロジェクトで柏の葉スマートシティと並び、大きな話題を集めているのが「日本橋再生計画」です。
菰田
「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに、地域と一体となった街づくりを進めています。
福島
日本橋といえば三井グループ発祥の地ですね。
菰田
1800年代、江戸の人口は100万人を超え、世界一ともいわれる大都市でした。その商業・物流・金融・エンターテインメントの中心地が日本橋です。当時の輝きや賑わいを取り戻したいという想いで取り組んでいます。
福島
日本橋再生計画でめざす方向性をお聞かせください。
菰田
日本橋には、歴史、文化、景観、そして粋(いき)や心意気といった精神で結ばれたコミュニティがあります。それら古きよきものと、最先端のインフラ技術など新しいものを融合させることで、新たな魅力をもった街をつくっていこうと考えています。
象徴的な例は、江戸の街並みを残し、平安時代から続く福徳神社を蘇らせる一方で、最新のショップやシネマコンプレックスを備えた商業施設「コレド室町」を共存させていることです。
福島
従来のスクラップ&ビルドではなく伝統と最新の融合――スマートシティと同様、異分野のコラボレーションですね。また、先ほど、建物や空間の完成がゴールではないと仰いましたが、日本橋も、時間とともに価値を高めていくためのタウンマネジメントを実践しているそうですね。
菰田
そうした取り組みを私たちは「経年優化」と呼んでいます。
福島
経年“劣”化ではなく経年“優”化ですか。
菰田
街は、更新投資も含めてきちんとマネジメントすると、時が経つほど味わいが深まり、魅力が増していくのです。
福島
日本橋ではどのような取り組みをしているのですか。
菰田
例えば、地域住民・ワーカーが一体となって花壇を季節ごとに植え替えたり、橋を洗ったり、「きものウィーク」のようなイベントを開催しています。そうした活動を続けていくと、街並みがきれいになり、コミュニティが熟成し、住む人や働く人が街を誇りに思い、ますます街の魅力が高まります。
福島
そうなるとさらに人が増えて活性化し、魅力的に発展する。そして街そのものが、“ブランド”となりますね。そのような仕組みづくりもデベロッパーの役割なのですか。
菰田
もちろんデベロッパーだけではつくれません。住民の方々に参加していただいたり、さまざまな産学連携を進めたりして、「経年優化」する街をつくり上げていきます。

ページの先頭に戻る