掲載日:2014年11月7日

Professional Golfers:プロフェッショナルの肖像

初優勝までの10年間の道のりは自分にとって大きな財産。

プロゴルファー 宮里 優作

結果への執着から、自分を発揮するゴルフへ

――初優勝を遂げて、ゴルフに関する考えに変化はありましたか。
以前は結果に執着していたのですが、初優勝を機に“自分のゴルフ”に心の底から集中できるようになりました。これまで試行錯誤しながら、結果を出すにはどうしたらいいかなど自分に足りないものを探し、それを補うような取り組みをしてきました。一流の選手になるには、スポンジのように何もかも吸収しなきゃならないと。
しかし、ここ3年くらいは自分のもっているものをいかに発揮するか、どうやって実力を出すかということに重点を置き、取り組んでいます。ミスに対する執着も減って、今はミスをしても、この状況からどうやって攻めるのか、「コースに試されている自分」を楽しめるようになりました。
――そういった変化をもたらしたのは、何だったのでしょうか。
妹(宮里藍プロ)と合宿をするようになって、2人のメンタルトレーナーに出会ったことが影響していますね。結果が出ず、どうすればいいかを聞いたところ「あなたに足りないものは何もない」「とにかく自分を出せるように努力しましょう」と言われたんです。その言葉で視界がパッと明るくなりました。
それからは“自分を出す”ための方法を、妹ともディスカッションしながら、いろいろと試しました。振り返ってみると勝つためには「あれもこれも必要だ」といろんなことを吸収しようとしたことが返って自らの許容範囲をオーバーし、無理につながっていたと感じます。
――2014年シーズンでは、国内開幕戦で早くも2勝目を挙げました。
正直、こんなに早く勝てるとは思っていなかったです。最終日はチャンスだとは思いましたが、“モノにしてやろう”と言うよりは“自分を出すんだ”という気持ちで望みました。スタートから5連続バーディを奪いましたが、その時も淡々とプレーできていました。
結果に対して一喜一憂せず、自分の良いところを出す――それが貫けたと思っています。“我が道を行く”ではありませんが、ゴルフはどんなに良いプレーをしても、それを上回る人がいれば優勝はできません。一方で、相手が崩れることも少なくありません。ですから、自分のゴルフに徹することがとても大切なんです。