掲載日:2013年5月10日

INSIGHT 日本ユニシスグループ 若手社員が語る 新たな価値を創造する次世代のシステムとは?

プラスアルファの価値を提供するLODと全文検索技術

――須永さんはどのような研究に取り組んでいますか。

須永
私が取り組んでいるのは、LOD(リンクト・オープン・データ)と呼ばれている技術を利活用する研究です。
石井
石井 愛の写真LODは、インターネットの世界で注目されている、新しい取り組みですね。
須永
Webの標準化団体のW3Cで提唱され、ヨーロッパを中心に、研究活動が行われています。
現在のWebは、人間がさまざまな情報を利用することを前提として、人間が理解できる表現で記述、構築されています。これに対してLODは、Webの情報をコンピュータ向けの形式で記述し、関連する情報を機械的に結び付け、Webを巨大なデータベースのように扱おうという新しい取り組みです。
LODを利用し、企業がもつ情報と外部に公開されているデータを結び付け、情報システムにプラスアルファの価値を提供する仕組みがつくれないかというのが、研究テーマです。
細金
具体的にはどういった価値が提供できるのでしょうか。
須永
例えば日本ユニシスでは、日本の伝統工芸品を取り扱う『JCRAFTS』というECサイトを運営しています。一方、Web上には日本文化に関連する情報が数多く公開されています。
そうした外部のデータをLOD形式でJCRAFTSに取り込めば、日本に馴染みのない外国人に対して、商品だけでなく日本に関連する情報も提供できるようになります。例えば、朝食に関連する商品を紹介する際に、角皿のイラストをクリックすると、皿に載せる焼魚の情報が得られ、ユーザーは商品の使い方を知ることができるといった具合です。
石井
JCRAFTSは海外をターゲットとしたサイトですから、外国の方に日本の食器や食文化について理解していただくことは重要ですね。
細金
今までは、そうした情報を提供したいと思ったら、Webサイトに情報を追加したり、新しいページを作成したりするところから始めなければなりませんでした。
須永
Web上には外国語のデータもありますから、LODの仕組みを使えば、外国の方向けの情報も簡単に提供できるようになります。作業はもちろん、データを管理する手間やコストも不要になるわけです。

――石井さんはいかがですか。

石井
石井 愛、細金 万智子、須永 博行の写真私は、全文検索技術の応用研究です。全文検索とは、複数のデータや文書に含まれるテキスト全体を対象とした検索のことです。最初はオープンソースの全文検索エンジンの評価を担当し、その後、検索エンジンをお客様業務に適用するプロジェクトに取り組みました。
それらの経験を活かして、現在はデータの分析や活用に全文検索技術を応用するための研究に取り組んでいます。
細金
例えばどのようなことでしょうか。
石井
参加したプロジェクトでは、コールセンターなどに寄せられる意見と企業内に保持されている商品情報を全文検索技術で結びつけて、内容の分析などに活用できるようにしました。
お客様の意見と商品情報がリンクすることで、いつ頃、どの商品のどんなところがユーザーに歓迎されたか、あるいは不評なのかといった傾向を素早く分析することが可能になります。
細金
そうすると、商品開発などさまざまなところに有効活用できるでしょうね。
石井
私が携わったのは製造業のお客様ですが、最近は流通や金融系のお客様からも同様のニーズが寄せられています。
須永
これもLOD同様、検索技術にとどまらないプラスアルファの価値提供につながりそうです。必要とする情報を高い精度で効率的に取得できる技術というのは、あらゆるシステムの核になり得ますから、石井さんの研究が進めば、この先LODと連携できる可能性も十分に考えられます。
研究員から 「いつ、どこにいてもお客様と一緒に開発したい。」

私の理想は、ロケーションに縛られない開発環境の実現です。オフィスや自宅はもちろん、国内や海外など、どこからでもお客様とコミュニケーションをとり、システム開発ができるようになればいいな、と思っています。そのために必要なインフラ整備は着実に進んでいますので、エンジニアとしてのコミュニケーションスキルを伸ばしていけば、近いうちに理想を現実にできると確信しています。

細金 万智子

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