掲載日:2013年5月10日

INSIGHT 日本ユニシスグループ 若手社員が語る 新たな価値を創造する次世代のシステムとは?

コラボレーションでつくらない開発の早期実現を導く

――皆さんの研究で今後の課題があれば教えてください。

須永
須永 博行の写真LODは、まだ利用環境が整備されていません。一般的なエンジニアでも簡単にLODが利用できるようなツールや仕組みをつくることが課題です。この課題がクリアできれば、Web上のデータが簡単に活用できるようになります。
細金
そうすると、データとデータを組み合わせた新しいサービスが、続々と登場しそうです。
須永
その実現に向けて、世界中の研究者が模索している段階です。LODをテーマにした「ハッカソン」も、世界中で開催されています。
石井
エンジニアが集結してソフトウェアなどを開発するイベントですね。須永さんも参加したことがあるのですか。
須永
横浜や東京で開催された時に、何度か参加しています。横浜のハッカソンでは、横浜に関するうんちくをクイズ形式にした「横浜検定」というアプリケーションをつくることになり、LOD形式で開発しました。
そして、去年からLODを盛り上げるために開催されている「LODチャレンジ」というコンテストに、このアプリケーションを出品し、その評価を今、楽しみに待っているところです。

――細金さんの課題は何でしょうか。

細金
まずは、高度で賢いシステム基盤を構築することです。例えば、Aという処理に最適な部品aと、Bに最適な部品bをもち寄っただけでは、aとbがうまく連携するとは限りません。開発言語や動作環境が異なる場合もあるからです。
こうした違いをすべて吸収し、整合性をとる必要があるため、つくらない開発のシステム基盤にはとても高度な機能が求められるのです。
須永
研究テーマとしては、かなり手ごわそうです。目標に到達するまでの道のりは、まだ長いのですか。
細金
着実に進歩してはいますが、現状はプログラミングが必要な状況から脱しきれていません。プログラミングをまったくしないレベルに達するまでにはまだ距離がありますので、この距離をどうやって縮めていくかが今の課題です。
また、さまざまなニーズに応えられるよう、ソフトウェア部品の拡充にも取り組んでいかなければなりません。

――石井さんの課題も教えてください。

石井
石井 愛の写真検索技術の応用として、情報抽出やテキストの自動分類に取り組んでいますが、ニュースや論文など比較的整った日本語の文章であれば、ある程度の結果を出すことができます。ですが、社内に蓄積された文書ファイルやソーシャルメディアのツイートなど、くだけた表現への対応についてはまだ課題があります。
細金
ビッグデータの利活用が注目を集めているなかで、最近ではログや画像などテキスト以外のデータを扱うことも求められるようになっています。
石井
ですから、こうしたニーズに応えるためには、全文検索技術だけではなく、ビッグデータ領域の分析技術やデータ処理基盤も組み合わせていく必要があると感じています。
須永
多種多様なデータが扱えるようになると、私たちの研究がコラボレーションできる可能性は一層高くなりそうです。
石井
例えば、実施したい機能を自然な文章で入力すると、稼働実績のあるソフトウェア部品の中から最適なものが検出されるような仕組みを検索技術で確立すれば、つくらない開発の実現に役立ちそうです。
須永
機能の内容とソフトウェア部品の情報は、LODで結び付けることができるかもしれません。
細金
2人の研究をうまく組み込むことができたら、つくらない開発はもう少し早く実現できそうな気がしてきました。

(注)ハッカソン(hack-a-thon):ハック(hack)+マラソン(marathon)の造語。開催テーマに掲げられた技術に関心のある技術者が集まって意見交換し、まとまったアイデアを実際に開発する技術イベント。

研究員から 「アイデアを支援するソリューション開発も。」

現在、アイデアや企画の構想・立案といった非定型業務の作業全体を支援する情報システムは、ほとんど存在しません。LODはデータとデータをつなぐ技術ですので、これを利用して、異なるデータを簡単に関連付けられるようになれば、そういうシステムも夢ではないと考えるようになりました。今後の目標の1つは、非定型業務を支援するソリューションやプロダクトを開発することです。

須永 博行

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