掲載日:2014年8月25日

INSIGHT 日本ユニシスグループ 「ものづくり日本」の未来にICTができること。

最先端業界のお客様が抱えるさまざまな課題をICTで解決していくために

――自動車産業は、日本の製造業のなかでもとくに先端技術が集約されている業界の1つだと思います。そうしたお客様と日常的にお付き合いしていると、最新の業界ニーズやトレンドがいろいろと見えてくると思いますが、いかがですか?

堀池
堀池 亮太の写真私がここ2、3年で感じているのは、従来以上に「スピード」が重視されているということですね。システム開発の迅速化はこれまでもずっとお客様から要請されてきたことですが、自動車開発プロセスのスピードはますます上がっています。だからそれを支援するソリューションもより素早く、かつ的確なものを提供していかなければなりません。
遠藤
車の開発は企画段階から実際に市場に出るまで数年かかります。「いま求められている車」が数年後に「市場から必要とされる車」であるかは分からない、というくらい市場ニーズも刻々と変化してきています。いま求められている車を、スピード感をもってどれだけ早く市場に送り出せるかが勝負であり、そこにICTでどう貢献できるかがわれわれの課題ですね。
堀池
堀池 亮太、遠藤 乃武生の写真そうなんです。さっき言ったCAEシステムも、条件設定からシミュレーションまでの時間をできる限り短縮するための改良に注力しています。そういう動きはドライブトレーン部門だけでなく、すべての開発・設計プロセスで進んでいます。自動車全体の構造が複雑化しているのに、開発期間は短くしなければならないので、従来は試作や実験を繰り返して品質・性能をつくり上げていましたが、バーチャルのシミュレーションを用いて設計の上流で品質・性能をつくり込むというのが、エンジニアリング領域でのテーマになっています。
長廣
そこはトヨタ自動車様だけでなく、現在の自動車業界全体の流れ、まさにトレンドですね。
笠井
販売面での重要課題は「固定ファンづくり」です。日本の自動車保有状況は、ほぼ1世帯に1台で、すでに市場は飽和状態にあります。ですから、ユーザーの買い替え時に、また自社の車を確実に選んでもらえるようにすることが戦略上重要になっています。ICTを活用して、さまざまな情報をどう組み合わせ、どういうかたちで発信していけば、固定ファン層を広げていけるか、そこを考えてほしいとお客様からいつも言われています。
長廣
長廣 勲の写真ファンの拡大に向けて何か具体的に検討していることはある?
笠井
私がやりたいと思っているのは「欲しい情報を、求められる前に提供できるシステム」です。例えば、赤ちゃんが生まれたらチャイルドシートの情報を、子どもが大きくなってきたユーザーには少し大き目のファミリーカーの案内を、といった具合に、潜在ニーズに合わせた情報をタイミング良く届けることで顧客満足を高めていければと考えています。
長廣
そういうことは私も常々言われていますね。最近は、アクセルやブレーキの踏み方も含めて、車に関するいろいろなデータが取れる仕組みがあるので、それを活用した新しいサービスが提供できないか、と。車の走行データを解析したリアルタイム交通情報を、道路通行可能マップの作成など都市の交通政策やカーナビに反映したり、車両の開発などに適用したりするための検討が進められており、われわれもこの分野でお手伝いができないかと提案活動をしているところです。
笠井
長廣 勲、笠井 明の写真さまざまな分野のビッグデータをどう集約して管理していくかが社会的に大きなテーマになっていますが、個々の現場では、蓄積されたデータをビジネスにどう活用するかが中心課題になっていますね。
長廣
データ活用の方向を視野に入れたうえで、どんなシステムを構築していくか。場合によっては、自社のビジネスとは全然違う分野で蓄積したデータを活用していくことも考えられます。販売台数から言ってもトヨタ自動車様は日本でもっとも車に関する情報をもっていますので、いろいろな分野とつなげられる可能性があります。
遠藤
情報を広く活用するという面で言うと、エンジニアリングの領域では技術情報を自社内でクローズにせず、ある程度オープン化していこうという動きが始まっています。各企業が開発した新しい要素技術を業界全体で共有化し、お互いに活用し合うことで、開発プロセスのスピードアップやコストダウンにつなげていく、という新しい流れですね。
より幅広いフェーズでお客様のビジネスに貢献したい

トヨタ自動車様に対しては、ものづくりから販売、カスタマーサービスまで多様なフェーズでお手伝いをさせていただいています。個人的な目標として、今後は業務系のシステムでもさらに貢献度を高めたいと考えています。お客様のグループ内では今、「情報共有・活用」というテーマが浮上してきており、日本ユニシスで構築実績の多いマイクロソフト社『SharePoint』や、情報分析・活用ツールなど、業務の効率化と生産性の向上に役立つ提案を積極的に進めていきたいと思っています。

長廣 勲

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