INSIGHT 日本ユニシスグループの視点から

2016年5月掲載

地域活性化の実現に向けて業種業界の枠を超えた
ビジネスエコシステムの構築に挑む。

INSIGHTイメージイラスト

待機児童問題の解決に向けて保育の質の向上を支える
ソリューションを提供

藤田
「ひと」分野では、この医療・介護に加えて人材育成に関するエコシステム事業が動き始めています。その1つが角さんの担当する保育支援サービスです。
近年、わが国では待機児童問題が深刻化しており、女性の社会参加や出生率向上の阻害要因の1つとなっているのは周知のとおりです。そこで政府は、待機児童ゼロの実現に向けて、2017年度までに約50万人分の保育の受け皿を整備する目標を掲げ、規制緩和や自治体支援に力を注いでいます。
ただし、この目標を達成するためには、現場で働く保育士を新たに約9万人確保する必要があるとされています。
藤田
保護者が安心して子どもを預けられる保育環境を実現するためには、保育士の数を揃えるだけでなく、一人ひとりの能力の向上や労働環境を整備することも不可欠です。
臼木
しかし、保育士は離職率の高い職業の1つと言われていますよね。能力と経験を備えた人材の確保が難しいのが実態では。
その大きな要因として指摘されているのが、書類作成など実務負担の大きさです。保育士には、日中の保育だけでなく、年間・月間・週日ベースの指導計画作成や、毎日の保育日誌や保護者との連絡帳の記入といったさまざまな事務処理が求められるのです。
角 佳織の写真
藤田
子どもたちの登園前や退園後にそれらの作業を行わなければならないということですね。
こうした保育現場の負荷軽減・労働環境改善を図るために、日本ユニシスが2015年7月に提供開始したのが、クラウド型保育支援サービス『ChiReaff Space®』です。これは、タブレット端末やパソコンなどを活用して、保育士が子どもの成長を容易に記録し、一人ひとりの成長段階を捉えた指導計画を立てることができるソリューションです。
さらに、厚生労働省の「保育所保育指針」に準拠して設計された発達記録の管理システムが入っているため、保育士が子どもの発達記録を入力すれば今後の指導計画の“素案”が自動的に生成される仕組みになっています。
高橋
ゼロから指導計画を記入する労力がなくなり、経験の浅い保育士にとっては、子どもの発達に関する知識を習得する機会にもなりますね。
そのとおりです。ChiReaff Spaceは、事務負担を軽減すると同時に、保育の質の向上にも貢献するものと考えています。そのためにも、今後より多くの保育施設に導入して、地域・社会を巻き込んだサービス、例えば転園したら前の保育園から情報を引き継ぎ、子どもの個性や成長段階を次の担当保育士も理解できるような形をめざしたいと思っています。
藤田
さらにいえば、保育施設に限定する必要もないわけです。この取り組みは「ひと」分野だと申し上げましたが、保育園の時期はビヘイビア(行動・態度)を形成する重要な時期です。保育園の情報を小学校や中学校で共有し、蓄積していければ、子ども一人ひとりの特徴や個性をもっと活かせるようになり、日本の教育が変わっていくかもしれない。
このように地域や期間をよりワイドに捉えた仕組みを考え、そのなかで必要な連携をエコシステムによって実現していくことが、まさに私たちビジネスイノベーション部門のミッションであると考えています。

クラウド型保育支援サービス『ChiReaff Space®(チャイリーフスペース)』のコンセプト

クラウド型保育支援サービス『ChiReaff Space®(チャイリーフスペース)』のコンセプトの図

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