掲載日:2012年2月28日

短期集中連載 プロジェクトを変える12の知恵 第2回 「ノーミング・セッション」と「グラウンド・ルール」 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ

企業がプロジェクトを成功させるまでにはさまざまな困難をともないます。効率的なプロジェクト運営や失敗の撲滅に苦心されているプロジェクトマネジャーも多いことでしょう。
本連載では、これまで支援してきたプロジェクトの95%以上を成功に導いてきた当社ならではの“プロジェクトを変える知恵”を紹介していきます。

新チームの結成が決まったらまずは価値観を統一する

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今回紹介するのは、「ノーミング・セッション」と「グラウンド・ルール」の2つの“知恵”です。

ノーミング・セッションとは、プロジェクト・チームの結成時に実施する1時間程度の会議のことです。ノーミング・セッションでは、各メンバーが「自分が果たすべき役割と責任」「ほかのメンバーに期待すること」について話します。また、チーム全体のルールである「グラウンド・ルール」を決めます。

一般に、新しく組織されたチームは単なるヒトの集まりにすぎません。私たちは、ノーミング・セッションで、単なるヒトの集まりだったチームを機能するチームへと成長させています。

こうしたチーム・ビルディングの過程を示したものに米国の心理学者タックマン氏が提唱した「タックマン・モデル」があります。同モデルでは、ヒトが集まっただけの段階をフォーミング・ステージ、お互いの理解が進んで考え方の違いや意見の衝突が表出する段階をストーミング・ステージと呼んでいます。さらに、お互いの価値観が統一されたり役割分担がしっくりとしてくる段階をノーミング・ステージと呼びますが、このノーミング・セッションはまさに、チーム・ビルディングを短時間で実現し、一体感を高めて、ノーミング・ステージへと引き上げるための仕掛けなのです。

チームのルールをつくり全員で共有する

ノーミング・セッションにおいて、とくに説明が必要なのが「グラウンド・ルール」でしょう。これは、チーム・メンバーが守るべきルールのことであり、大きく次の3種類に分けられます。

1. 単なるルール

始業時刻や服装など、ごく当たり前で書くまでもないように思えるルールもグラウンド・ルールとして設定します。

2. セッション(会議)でのルール

「人の話をさえぎらない」「事実と意見を区別する」など、セッション中の振る舞いについてルールを設定します。

3. プロジェクト・ライフを楽しくするルール

前述の2つに当てはまらないルールです。その多くはプロジェクト・ライフを快適にするためのもので、過去には「セッションで出される殻付きピーナッツをむく時はティッシュの上で」というルールも存在しました。

私たちは、セッションを実施する際にはフリップチャートに書き出したグラウンド・ルールを貼り出し、チーム全員が常にルールを確認しながら議論するようにしています。

タックマン・モデルの概念の図

書籍紹介

プロジェクトを変える12の知恵─ケンブリッジ式ファシリテーション─

プロジェクトを変える12の知恵─ケンブリッジ式ファシリテーション─

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