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第56回全日本実業団選手権大会 

  • 2006.06.28 - 2006.07.02
  • 試合結果


第56回全日本実業団選手権大会において、2006年7月2日の決勝戦で、日本ユニシスはNTT東日本を3-2で破り、初優勝し、昨年末の日本リーグに続き、団体戦タイトル2連勝を飾りました。
この大会は、2複3単によるトーナメント形式で行われる団体戦で、国内で21点のラリーポイント制が採用される初めての大会とあって、新ルールへの対応も必要となる難しい戦いとなりました。日本ユニシスは、誰かが試合を落としても他のメンバーが挽回しカバーしあって流れを引き戻す、まさにチームの総合力で勝利を掴みました。これからも王座を堅守していけるよう、チーム一丸となって精進してまいります。

【2006年7月2日:決勝戦】
日本ユニシス 3-2 NTT東日本
第1複 福井 剛士
池田 信太郎
1 12-21
21-16
16-21
2 佐藤 翔治
松本 徹
第2複 仲尾 修一
坂本 修一
2 21-18
21-15
0 川口 馨士
川前 直樹
第1単 呉 雲勇 2 18-21
21-15
21-14
1 佐藤 翔治
第2単 中西 洋介 0 16-21
8-21
2 佐伯 浩一
第3単 早坂 幸平 2 21-11
21-14
0 新開 裕介
  写真:クリックで拡大優勝を決めた早坂選手、歓喜の胴上げ
優勝を決めた早坂選手、歓喜の胴上げ


●第1複:福井・池田組
ゲームメイクに長じた池田選手と佐藤選手、攻撃力のある福井選手と松本選手と、特徴の似たペア同士の対戦は、9-9までは一進一退。 先に抜け出したのは東日本ペア。ラリーの中からユニシスペアがロブを上げる場面が多くなると、 松本・佐藤両選手ともに切れのよいジャンピングスマッシュで襲いかかってくる。9-16と劣勢に立たされるユニシスペア。 福井選手のバックハンドプッシュで連続失点は断ち切るも、流れを引き戻すには至らず、 最後はネットにかけるミスが2本重なり、このゲームを12-21で落とす。
第2ゲームで集中力を取り戻した福井・池田組。16-15の山場から東日本ペアの甘い打球を確実に決め、さらにミスも誘いゲームポイント。 21点目も池田選手が高い打点からバックハンドで決めて、見事に1-1のタイに持ち込む。
しかしファイナルゲームに入ると佐藤・松本組も気合を入れなおし、ユニシスペアとしては再びリードを奪われる苦しい展開。 訪れたチャンスには徹底して松本選手に攻撃を集中するが、松本選手も必死のレシーブ。 逆に佐藤選手の勘の利いたプレーに苦しめられ、3-9、6-11でエンド交代を迎える。 16-18と土壇場で2点差に迫り、あと一歩という場面をつくる。 だが19点目を攻めきられると、福井選手のサービスプッシュがネットの白帯に当たって無情にも跳ね返り、東日本にマッチポイント。 最後はハーフ球に佐藤選手が飛びついてスマッシュ。16-21で第1ダブルスの勝利ははNTT東日本へと渡った。

福井(右)・池田組
福井(右)・池田組
●第2複:仲尾・坂本組
ドライブ戦から一瞬の隙を突いて坂本選手がネット前に飛び込みプッシュ。 先制点に続いて相手のレシーブがアウトになるのをいち早く判断し2-0。 ここから3本がミスとなり逆転されるが、エースとミスとがテンポよく重なるのがいつもの仲尾・坂本組のペース。 ドライブ戦からスペースを突いてつくったチャンスに連続攻撃、届きそうで届かない絶妙のシャトルコントロールを披露しながら、 スコア上は競り合ったまま17オールまで試合が進むが、やや緊張の解けない川前選手への配球を足がかりに3連続ポイント。 川口選手にサービスプッシュを決められ20-18とされても、次のオープンに上がったチャンスに坂本選手がスマッシュを決めて、21点目を手に入れる。
第2ゲームも勢いを持続する仲尾・坂本組。序盤から気合を前面に出して飛ばすと、東日本ペアのミスと相まって9-2、12-3と点差が開く。 奮起する東日本ペアが4点を返すが、仲尾選手のネットインショットや坂本選手の強打が一段と冴え、流れを相手に渡さない。 最後も坂本選手の高速ドライブを川口選手が止めきれず、21-15。 互いに力強くハイタッチを交わした後、ベンチで待ち受ける仲間とユニシス応援団の祝福を受けた。

仲尾(右)・坂本組
仲尾(右)・坂本組
●第1単:呉選手
中国出身でグランプリ大会やドイツブンデスリーガでも活躍した呉選手と、現役日本チャンプの佐藤選手のどちらが勝つのか。 やや緊張の面持ちで試合前の打ち合いを行う呉選手に、「リラックスリラックス」と声をかける池田選手。呉選手に一瞬笑みがこぼれる。 試合が始まると、二人の戦いはほぼ互角の様相。 佐藤選手のスピードあるフットワークと打球はいつもどおりのキレがあるが、呉選手も充分ついていっている。 ほどよい緊張の中、フォアハンドのスマッシュレシーブをクロスに返すプレー、バック前からの多彩なフェイントを中心にコートを広く使って佐藤選手を動かす呉選手。 6-7、10-11、18-18、ハイレベルなラリーが続く。 ダブルスの激戦の疲労が残るためなんとしても2ゲームで終えたい佐藤選手。 呉選手のアタックロブに飛びついてスマッシュして19点目を奪い、さらに続く2本も積極的に攻撃して勝ち取り、1ゲーム目は佐藤選手へ。
だが呉選手に落胆の色はない。第2ゲームでは、中條監督からもアドバイスされたであろう、佐藤選手の体力を奪うことを意識した戦い方を展開する。 疲れを見せないポーカーフェイスの呉選手に対し、佐藤選手には次第にスタミナ切れの兆候が表れる。 中盤あたりからそれが顕著になり、11-9から15-11とじわじわリードを広げる呉選手。 佐藤選手も単発の鋭さはあるが、フェイントを交えた正確なショットで堅実にプレーする呉選手の安定感が際立つ。 18-15から3連続ポイントで第2ゲームを奪い、見事1-1のタイに持ち込む。
ファイナルゲーム。やはり一発に勝負を賭けてくる佐藤選手に苦しめられる場面もあるが、呉選手の動きに乱れはない。 速い展開にもよく対応して長いラリーを引くと、堪らず佐藤選手が空けたオープンスペースにダイナミックな攻撃を決める。 15-11、20-14。ガッツポーズを見せ自らを鼓舞する呉選手、そしてベンチも勝利を確信して大きな声援を送る。 最後は渾身のスマッシュがネットインで決まり、両手を掲げて喜びを表し熱戦を締めくくった。

呉選手
呉選手
●第2単:中西選手
続く第2シングルスは中西選手と佐伯選手。トマス杯日本代表同士の対戦となった。 中西選手のエラーにより佐伯選手がいきなりの10連続ポイント。 NTT東日本の絶対的な得点源と目された佐藤選手が敗れたことで佐伯選手にはプレッシャーがかかったことだろうが、 重圧は同時に中西選手にも圧しかかっていたことも想像に難くない。 それでもフォアサイドからのクロスカットスマッシュでようやくポイントを挙げると、ネット前への早さも戻ってくる。 佐伯選手のミスも誘いながら猛追し、一時は11点あった差を4点まで縮めて意地を見せる。 だが16-20から1点をもぎ取られてこのゲームを失う。
第2ゲームは佐伯選手の攻守に一段と鋭さが増す。 高い打点ゆえの足の短いスマッシュ、手足の長さを活かしたレシーブに苦しめられる中西選手。 守りにまわらず攻め勝とうと厳しいコースを狙うが、なかなか思うようにエースとならない。 目先を変えてロブを上げ続け、守りきってみせたラリーには光明が見えたかに思われたが、スコアはすでに7-17。 日本リーグでの優勝、トマス杯でのベスト8進出という大舞台での勝利を自らの手で掴んできた中西選手だが、今回だけはその役目を後続に譲ることとなった。

中西選手
中西選手
●第3単:早坂選手
団体戦は2-2の大詰め。この場面で登場したのはNTT東日本は新開選手、そして日本ユニシス早坂選手。どちらも2年目の同期対決となった。 早坂選手は今年はレギュラーとして試合に出場。前半の山場となった2回戦・北都銀行戦では、2-2でまわってきた第3シングルスで見事に勝利を掴み、チームの窮地を救った。 新開選手も2004年には全日本3位に食い込んだ実力者。ホープ同士の対決はどちらに軍配が上がるか。 ラリーが切れる度に声を出し、ベンチに向かってガッツポーズを示す早坂選手。 勢いを感じさせると同時に、応援する仲間達と気持ちを通じ、力をもらっているようでもある。 易々とは負けられない新開選手に8-5から追いつかれても、 一撃必殺のクロスカットを効果的に使った3連続ポイントで11-8。さらに18-11と大きく引き離す。 完全に流れを掴み、そして離さない早坂選手。速く落ちるクロスネットで19点目を得ると、ネット近くから攻めきってゲームポイント。 動揺したか、新開選手がショートサービスへの処理をネットにかけ、21-11で実業団選手権初優勝にあと1ゲームと王手を掛ける。
第2ゲームは双方とも2本づつミスを重ねて2オール。ここから得点を重ねていくのは、やはり勢いに勝る早坂選手だ。 6-3から11-9とリードしてハーフタイムを迎えるころにはベンチや応援団の熱狂も最高潮に達する。 それに応えるように攻め、しかしつなぎ球も確実に処理する落ち着きも兼ね備えた早坂選手。 16-13から主導権を常に握り続け、早いネットプレーから攻撃の手を緩めずプレー。 日々の練習に裏付けられた実力が花開き、とうとう迎えたマッチポイント。 半身で打ち込んだジャンピングスマッシュがコートに突き刺さると、飛び上がって喜ぶ早坂選手。 ベンチの選手達もコート上になだれ込み、早坂選手の上に折り重なるようにして喜びを表した。 中條監督、劉永コーチ、吉田部長は観客席の応援団に両手を振り、感謝の意をいち早く表し、選手達を労った。

早坂選手
早坂選手

<決勝までの試合結果>
【2006年6月30日:1回戦】
日本ユニシス 3-0 トクヤマ
仲尾 修一
坂本 修一
2 21-7
21-9
0 田中 康行
植野 敏行
廣部 好輝
小宮山 元
2 21-10
21-8
0 水津 良道
村上 雅之
早坂 幸平 2 21-9
21-7
0 植野 敏行
中西 洋介   -   水津 良道
呉 雲勇   -   村上 雅之


【2006年6月30日:2回戦】
日本ユニシス 3-2 北都銀行
仲尾 修一
坂本 修一
1 19-21
21-9
18-21
2 佐々木 翔
西浦 和広
福井 剛士
池田 信太郎
2 21-13
21-11
0 福島 毅之
平山 政史
呉 雲勇 0 15-21
16-21
2 佐々木 翔
中西 洋介 2 21-12
21-17
0 鈕 佳平
早坂 幸平 2 21-9
21-10
0 西浦 和広


【2006年6月30日:3回戦】
日本ユニシス 3-0 三菱自動車京都
福井 剛士
池田 信太郎
2 21-5
21-19
0 原田 卓
加藤 隼
廣部 好輝
小宮山 元
2 21-5
21-5
0 谷 耕平
黒川 裕也
呉 雲勇 2 21-12
21-11
0 高木 孝一郎
中西 洋介   -   原田 卓
岩脇 峰生   -   谷 耕平


【2006年7月1日:準々決勝】
日本ユニシス 3-0 NTT北海道
福井 剛士
池田 信太郎
2 21-15
18-21
21-18
1 三上 裕司
米 隆夫
仲尾 修一
坂本 修一
2 21-17
21-14
0 井野 嘉久
中村 寿史
呉 雲勇 2 21-13
21-16
0 吉川 勇司
中西 洋介   -   米 隆夫
早坂 幸平   -   中村 寿史


【2006年7月1日:準決勝】
日本ユニシス 3-1 トナミ運輸
仲尾 修一
坂本 修一
0 15-21
13-21
2 舛田 圭太
大束 忠司
福井 剛士
池田 信太郎
2 21-18
22-20
0 ハルモノ・ユウォノ
平田 典靖
中西 洋介 2 21-16
21-9
0 劉 志遠
呉 雲勇 2 21-14
21-8
0 大束 真也
早坂 幸平   -   舛田 圭太



* 関連リンク

・第56回全日本実業団選手権大会結果