JP/EN

 

Foresight in sight

企業情報

  • 試合結果

第58回全日本実業団バドミントン選手権大会 仲尾コーチレポート

2008年7月9日-7月13日開催
7月9日(水)〜13日(日)、熊本県八代市・八代市総合体育館等にて「第58回全日本実業団バドミントン選手権大会」が開催された。
初登場で上位進出を狙った日本ユニシス女子チームだったが、七十七銀行に2−3で敗れ、予選リーグ敗退となった。
対戦結果

実業団大会の開催前、平山・野尻野・栗原は日本代表、日本代表候補の遠征が入っていたため、全員揃っての練習はなかなかできなかったが、それでも既に予選リーグから日本リーグ1部の七十七銀行と対戦すると決まっていたので、決戦の日に向けて選手それぞれ気を引き締めて練習に取り組んでいたと思う。

しかし、これからチームの士気を高めていくぞという時のキャプテン平山優の怪我による離脱。
これは選手たちだけでなく、スタッフ陣にとっても大きな痛手となり、特に平山の代わりを務めなくてはならない選手にとっては大きなプレッシャーとなったに違いない。
チームにとって大きな戦力を失ったのは確かだが、起きてしまったことは仕方がなく、平山抜きで勝てるように気持ちを切り換えて大会に臨んだ。

予選リーグ第1戦の京都府庁戦、第2戦の福井県庁戦は、いずれも順調に勝利し、いよいよ勝負の七十七銀行戦を迎えた。
注目のオーダーは、こちらは第1ダブルスに金森裕子・浅原さゆり、第2ダブルスは打田しづか・栗原文音、第1シングルスは郭馨(グォ・シン)、第2シングルスは野尻野匡世、第3シングルスは栗原文音。
対する七十七銀行は、第1ダブルスは服部・今井組、第2ダブルスに高橋・長縄組、第1シングルスに神選手、第2シングルスは服部選手、第3シングルスは平山愛選手というオーダー。

オーダーを分析すると、ユニシスとしては第1・第2シングルスは計算できて、勝負は第1ダブルス、負けたとしても第3シングルスにも望みがあるという見方。
一方相手は、第2ダブルスは取れそうだが、あとはこちらのチーム同様、勝負は第1ダブルス・第3シングルスと思っていただろう。

・第1ダブルス
 金森 裕子・浅原 さゆり 1-2 服部 麻衣・今井 杏莉


いきなりチームの勝敗に明暗がかかる勝負の第1ダブルスが始まった
第1ゲームから一進一退の攻防で試合が進む。
エアコンの効かない蒸し暑い小体育館の中での長いラリーの応酬。選手たちの体力は次第になくなっていく。それでも我慢して浅原がスマッシュを打ち続け、攻めの姿勢を貫き21-19で第1ゲームを奪取。

しかし第1ゲームを終えた時点で、浅原の顔はすでに真っ赤。このままだと力尽きるかもしれないと思いながら、第2ゲームが始まった。
1ゲーム目同様、試合は我慢の展開。それでもお互い集中力を切らすことなく試合が進んでいく。しかし、普段の練習では前衛で球を作ったり、決めたりする金森のラケットが出てこない。初めから大きな展開でのポイントの奪い合いで、なかなか流れに乗れていない。ここぞというところで決めるのが、金森の持ち味だが、この日に限ってはプレーに変化がなく、相手のテンポに合わせてしまっていた。終盤、19−18でリードの場面。おそらくスマッシュを打ち続けている浅原の体力も限界に近いだろう。しかし、服部選手は浅原と同じくらい動いてスマッシュを打っているが、疲れは見えない。経験の浅い浅原・金森は、勝っているにもかかわらず、サーブミスや焦りからのミスなど3連続失点で19-21の逆転負け。大事なポイントで自滅してしまい、もったいない落とし方をしてしまった。

そして運命のファイナルゲーム。大事なのは、こちらは疲れが見えている分、どれだけ喰らいついていけるか。終盤まで5分の展開なら最後は体力・実力も必要だが、大きく占めるのは気持ちの部分。そのためには、出だしが重要だった。しかし、いきなりの5連続失点スタート。 これで相手に精神的に楽にさせてしまった。常にセーフティリードを保たれたまま試合が進んでいく。
浅原も疲労で攻撃した後の守りの準備ができなくなってしまった。結局そのまま試合が進み14-21でゲームセット。
大事な第1ダブルスを落としてしまった。

・第2ダブルス
 打田 しづか・栗原 文音 0-2 高橋 美紀・長縄 美佳子


流れが悪いなかスタートした第2ダブルス。相手はベテラン高橋・長縄組。こちらは高卒のフレッシュな打田・栗原組。確実に実力差はあるが、若い思い切ったプレーで相手を振りまわすことができたなら、チャンスはあったかもしれない。
しかし、序盤から力の差を見せつけられた格好になり、次第に点差が広がっていく。大きな展開では、若さから何でもないミスをしてしまい、ラリーが続いても相手の重いスマッシュに苦しめられる。こちらはミス待ちなどできないので、決める以外ポイントを重ねることができない苦しい展開。終盤5連続ポイントを奪うが遅すぎた。15-21で第1ゲームは完敗。

第2ゲーム 、出だしから自滅による連続失点。いきなり2-11とリードされて試合がほとんど決まってしまった。後半は五分の展開でも1ゲーム目同様、遅すぎた。試合運びのなさが目立ち、このゲームも13-21で完敗。
これでユニシスは後がなくなった。

・第1シングルス
 郭 馨(グォ・シン) 2-0 神 ゆかり


こちらの第1シングルスは中国人のコーチ兼選手である郭馨(グォ・シン)。相手は粘りに定評のある神選手。
郭馨は序盤から粘りの神選手を余裕のあるプレーで圧倒。小柄な神をしっかり四隅に動かし、チャンス球がきたら、強打や相手の意表をつくカットスマッシュでポイントを重ねる。終始、小柄の選手にはこうして勝つというお手本のようなプレーを披露し、9本、9本と危なげなく勝利。しっかり役目を果たした。

・第2シングルス
 野尻野 匡世 2-0 服部 麻衣


第2シングルスは、体力満タンの野尻野。相手は第1ダブルスで暑い中、1時間前後の試合をした後の服部選手。明らかに有利な状態で試合が始まる。
大事な序盤、野尻野は集中しミスも少なく、しっかり相手を見てプレーし、優位に試合が進む。郭馨までとはいかないが、しっかり相手を四隅にまわすことができ、チャンスがきたら、持ち前のスマッシュでポイント。野尻野の長所がよく出て、第1ゲームを21-6で圧勝する。

第2ゲーム、「相手はダブルスプレーヤーなので必死に攻撃してくるから慌てず、1ゲーム目同様四隅にまわして、相手に余裕のある状態にだけはしないように」とアドバイスし、コートへ送り出した。
案の定、服部選手は1球目から仕掛けてきたが、野尻野は慌てず自分のプレーを心掛けリードを奪う。
終盤に差しかかるまで上手に試合をコントロールしていたが、突如勝ちを意識したのか、疲れたのか、勝ち急ぐプレーに変わってしまった。攻撃時には十分な態勢ではない状態からのショットのミス、何でもないフェイントに引っかかり、ノータッチでポイントを奪われるなど乱れていた。しかし、序盤の大量リードに救われ、16点まで迫られたが勝利。最後の栗原にバトンをつないだ。

・第3シングルス
 栗原 文音 1-2 平山 愛


そしてチームの勝敗が決まるラストシングルス。栗原はダブルスを兼ねていたが、試合時間が短くあまりダメージがない状態に思えた。対戦相手は、七十七銀行のエース平山愛選手(キャプテン平山優の実姉)。
オーダー上、栗原はキャプテン平山の代打のような感じになってしまった。栗原はこれまで目立だった成績はないが、綺麗なラケットワークとキレのあるショットを放つことができる将来有望な期待の新人。相手がチームのエースだろうと勝機は十分にあった。

第1ゲームは序盤から栗原のキレのあるショットと巧みなラケットワークからのフェイントで相手を翻弄する。決めるかミスをするかという諸刃の剣だが、決める回数が多く、相手の簡単なミスにも助けられ21-14で奪う。

第2ゲームは、一進一退の攻防が続く。後がない平山選手の我慢のラリーに対し、先に我慢できなかったのは栗原。7-7オールから続けてミスを連発し、相手に主導権を渡してしまう。相手は息を吹き返し、どんどん自分のプレーを出してくる。結果、そのまま14点で失い、ファイナルゲームへともつれこんだ。

運命のファイナルゲーム、インターバルを挟んでも栗原のミスは止まらない。栗原もところどころ意地の決定打を放つが、相手は完全に波に乗ってしまっている。このような状態をひっくり返すのは団体戦では厳しく、平山選手は応援に後押しされ、栗原の追撃を許さない。最後は栗原の足も止まり、万事休す。無念の予選リーグ敗退が決定した。

今回、七十七銀行に勝利し、ヨネックスに挑戦するという目標は達成することができなかった。選手全員が自身のパフォーマンスを出し尽くせたかと問われるとそれぞれだと思うが、全員が頑張った結果がこの敗戦なのだ。チームが強くなるには、全員が強くならなければならず、選手間でもっともっと切磋琢磨していかなければならない。
来年は、言い訳のできない真価の問われる二年目。今回の悔しさをバネに全員が心身ともに成長して、必ず台風の目となる存在にしたい。

Bブロックリーグ戦

【予選リーグ第3戦】

日本ユニシス 2-3 七十七銀行
金森 裕子
浅原 さゆり
1 21-19
19-21
14-21
2 服部 麻衣
今井 杏莉
打田 しづか
栗原 文音
0 15-21
13-21
2 長縄 美佳子
高橋 美紀
郭 馨 2 21-9
21-9
0 神 ゆかり
野尻野 匡世 2 21-6
21-16
0 服部 麻衣
栗原 文音
打田しづか
1 21-14
14-21
11-21
2 平山 愛

【予選リーグ第2戦】

日本ユニシス 5-0 福井県庁
打田 しづか
栗原 文音
2 21-9
21-13
0 市村 幸子
毛利 直美
金森 裕子
浅原 さゆり
2 21-2
21-5
0 田中 妙子
前川 瑞枝
野尻野 匡世 2 21-8
21-7
0 市村 幸子
郭 馨 2 21-5
21-1
0 毛利 直美
栗原 文音 2 21-4
21-5
0 前川 瑞枝

【予選リーグ第1戦】

日本ユニシス 5-0 京都府庁
金森 裕子
浅原 さゆり
2 21-5
21-1
0 大野 はるか
上仁 美保子
打田 しづか
栗原 文音
2 21-9
21-4
0 吉田 裕子
金井 真紀子
野尻野 匡世 2 21-4
21-2
0 白井 愛子
郭 馨 2 21-4
21-0
0 大野 はるか
栗原 文音 2 21-2
21-7
0 笹木 歩


トピックスバックナンバー

* 関連リンク
・「第58回全日本実業団選手権大会」結果報告
・「第58回 全日本実業団バドミントン選手権大会」(日本バドミントン協会)
TOP