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エレベータ内に「非常用ボックス」を設置 〜BCPの一環としての取組み〜

2007/11/13掲載
CSR推進部

地震が発生してエレベータが停止、そして停電になったとき、あなたならどうしますか。そのエレベータは多くの人で混み合っていて身動きもままならない・・・そんな状況は想像もしたくないものです。平常時たまたま起こった一つのビルのトラブルならエレベータ管理会社がすぐに救助にきてくれるはずですが、大規模地震が起こり広範囲に相当数のビルで同様の閉じ込めが起こると、最悪のケースでは数十時間も救助できない可能性がある、といわれています。これでは安心してエレベータにも乗れません。

最近のエレベータには、P波(縦波)センサーが付いており、本震と呼ばれるS波(横波)が到達する前に伝播速度の速いP波を感知して、エレベータを最寄りの階に緊急停止させることができます。日本ユニシス本社ビルのエレベータにもこの機能が付いていますが、直下型の大地震で、特に高層、中層階用エレベータでは通過階で停止してしまう可能性があり、閉じ込めが起こらないという保証はありません。

東京都防災会議では、首都直下型地震が発生すると、都内の14.5万基のエレベータのうち、約9,200台において閉じ込めが発生すると想定しています。大規模地震時、街中での移動すら困難な状況で、長時間停電のままいつ復旧するか分からないエレベータに従業員やお客様が閉じ込められてしまう可能性があることは、決して見過ごすことはできません。

日本ユニシスグループでは、事業継続計画(BCP)の一環として、従業員とお客様の安全と安心を第一と考え、本社ビルの高層、中層、低層の合計18基のエレベータ内に「非常用ボックス」を設置しました。災害時に万が一エレベータに閉じ込められたとき、最低限必要なものを備えておくことで、「従業員の皆さんやお客様が安心してエレベータを利用できる」ことが設置の目的です。「非常用ボックス」の詳細は、以下のとおりです。

設置場所:本社内エレベータ全18基(高層・中層・低層/各6基)各エレベータ内正面奥の壁面部
備蓄内容:16名(ほぼ満員)利用時を想定
簡易トイレ,非常用ライト,防災ラジオ,水,氷砂糖,ドロップ,消臭剤,ブランケット,ガムテープ,両面テープフック,トランプ,ゲーム,ノート,鉛筆,笛,リコーダー,ポケットティッシュ 等

エレベータ内の外観(中央の四角いケース):邪魔にならないコンパクト設計、小さくても大きな安心 (写真左)
サバイバルボックスの収納物:中身は真空パックされ安全、定期的にメンテナンスされます(写真中央:真空パックされた状態、写真右:パックを開けた状態)

エレベータ内の外観
エレベータ内の外観
サバイバルボックスの収納物 (真空パックされた状態)
サバイバルボックスの収納物 (真空パックされた状態)
サバイバルボックスの収納物 (パックを開けた状態
サバイバルボックスの収納物 (パックを開けた状態

なお、日本ユニシスグループの本社、支社店などの施設では、発災直後すぐに必要となる備品をひとまとめにした「防災用品」と「救急セット」を各フロアに配備、大地震などにより一時的に外出や帰宅が困難な事態になった場合に備え、従業員や来館中のお客様などが3日間程度ビル内に滞在するための水や食料、簡易トイレなどを備蓄しています。

日本ユニシスグループでは、BCPプロジェクトを中心に災害時の安否確認をはじめ、沖縄地区への情報システムセンター移設や災害時の代替物流センター準備、徒歩帰宅訓練などを実施し、事業継続計画を策定・運用していますが、今回のエレベータ非常用ボックスもBCP実践の一環です。

また、お客様向けにも災害時の情報システム復旧や災害対策を装備した電子メールシステム、事業継続支援ソリューション「災害情報共有システム」などの商品、サービスを提供しています。

今後も日本ユニシスグループにおけるBCPを進めるとともに、お客様企業のBCP推進を実現できる商品を提供していきます。