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事例紹介

オフィスシステム業の複雑な業務プロセスとシステム連携をHybrishが実現

ダイヤオフィスシステム株式会社 様

2014年07月25日

Hybrish ダイヤオフィスシステム株式会社様 事例

ダイヤオフィスシステム株式会社様では、会計・販売・購買および在庫管理システム等をカバーする完全Web対応のERPソリューション「Hybrish」をベースに、事務機器保守管理業務(カスタマーサービス)システム等をアドオンすることで、各種の社内外システムとも密に連携した全社ERP環境を実現しました。
これにより同社は、社内の多様な業務プロセスに対応でき、ビジネス環境の変化にも迅速に対応する基幹システムとして「Hybrish」を運用しています。
ERPソリューションの選定・導入とシステム構築に携わった経理部情報システムチームの日?寛明氏に、その経緯と導入効果についてうかがいました。

SUMMARY

  • レスポンスと将来性を考えてHybrishで基幹システムを刷新
  • 独自性の高いシステムの追加、外部システムとの連携を実現
  • 原始データまでドリルダウンできる大福帳型データベースのHybrish
  • データベースの仕様公開で独自自社開発に柔軟に対応
  • 顧客特有の業務への対応力の高さ、複数の業務プロセスを同時対応できるHybrish

Interview

日髙 寛明 氏
ダイヤオフィスシステム株式会社
経理部情報システムチーム

USER PROFILE

ダイヤオフィスシステム株式会社様

設立:1974年9月28日
資本金:1億円
本社所在地:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル9F
社員数:151名(2014年4月1日現在)
事業内容:オフィス環境の三大要素、ファシリティマネジメント、ドキュメントソリューション、ITコンサルティングをワンストップでサポート

※本事例に掲載された情報は、取材時点のものであり、変更される可能性があります。なお、事例の掲載内容はお客さまにご了解いただいておりますが、システムの機密事項に言及するような内容については、当社では、ご質問をお受けできませんのでご了承ください。

導入の背景 レスポンス低下を引き金にERP刷新を決断

ダイヤオフィスシステム株式会社様では、1997年からクライアント・サーバシステム(CSS)による販売在庫管理システム、カスタマーサービス(CS管理)システムを導入し、これらと会計システムをバッチ連携して利用していました。その後、2006年にERPシステムによる基幹システムの全面リプレースを実施し、データベース統合により、販売・購買・在庫管理+CS+会計のリアルタイム密連携を実現しています。

このERPパッケージへの移行で、CSSでのいくつかの問題点が解決されました。それは、データ連携を手作業で行うためミスが起きる、月次決算に時間がかかる、修正が発生した会計の源泉データが分からない、などの問題です。

しかし、このERPパッケージによる基幹システムも、使用年数を重ねるにつれてシステムのレスポンスが大きく低下するという問題が起き、さらに、将来的に同社の多様なビジネスの拡大に対応していくことが難しいとみられました。そこで、新たなERPソリューションへの更新が検討されることとなったのです。
検討作業を主導したのは、同社管理本部 経理部 情報システムチームのチームリーダー・日?寛明氏でした。

「2011年頃から検討を開始しました。海外製品を含め現在主力といわれる9製品を対象に、時間をかけて入念な比較検討を行い、その結果2012年に『Hybrish』を選びました」

どのような検討と評価がなされたのか、次にご紹介していきます。

システム全体俯瞰図

システム全体俯瞰図

導入製品の検討と評価  9つのERPソリューションを比較検討して決定

柔軟なアドオン、システム連携に高い評価

製品の比較検討は、資料による機能情報の収集とデモでの検証という2段階で行い、その結果を「機能性」「斬新性」「将来性」「移行性」「拡張性」と「総評」で点数化して行われました。製品ごとの詳細な比較マトリックスを作成したと日?氏は打ち明けます。また、Hybrishへの評価を次のように語ります。

「レスポンスについては踏み込んだ説明を聞いて安心できました。機能の面では、管理会計に対応する会計システムであるかどうかを重視しましたが、会計の元データを遡れること(ドリルダウン機能)も我々にとっては重要なポイントでした」(日髙氏)

また、同社では、複合機・コピー機のカスタマーサービスに関する保守契約、定期点検、設置機器、設置場所、技術員手配、作業完了報告を一元的に管理し、コールセンター受付システムをこれに連動させています。このCSシステムは以前のERPパッケージ導入時に開発したものですが、新ERPシステムへ移行できるかどうかはきわめて重要でした。
「パッケージとはいいながら、CSのような当社独自の部分を加える必要があり、外部システムとの連携も多くありました。そうしたアドオンやデータ連携の容易さで Hybrishは高く評価できました。他の製品ではCSシステムを作るのも難しかったと思います」 (同氏)

データベースの仕様公開で独自開発が可能

  • 急な商談変更に柔軟な対応
    見積〜受注〜商品発送〜請求という流れの途中で、急に商品構成が替わった場合、どの段階からでも遡って修正するという処理です。
    「通常のシステムではできそうでできないことなのですが、Hybrishでは可能でした」(同氏)
  • カスタマイズ対応力の高さ
    あまり一般的ではないその企業独特の業務処理であっても、柔軟に組み込めることはHybrishの特長の一つです。
    「Hybridな新たなビジネスの創出に対しても柔軟に対応できる将来性がありました」(同氏)
  • 独自開発を可能にするデータベース仕様公開
    Hybrishではデータベースの仕様が公開されている為、「基幹のメニューにない独自の分析データや帳票を、我々自身でも開発することが可能になります」(同氏)
    独自開発した見積システムも基幹のマスターを照会することで整合性と利便性を高めています。
  • 独自開発を可能にするデータベース仕様公開
    Hybrishではデータベースの仕様が公開されている為、「基幹のメニューにない独自の分析データや帳票を、我々自身でも開発することが可能になります」(同氏)
    独自開発した見積システムも基幹のマスターを照会することで整合性と利便性を高めています。
  • リーズナブルなライセンス体系
    「グループ会社でも利用するという場合、単にユーザー数の増加とみなして別ライセンスの追加購入を求めないという独自のライセンス体系のおかげで関連会社3社でリーズナブルに利用できています」(同氏)

    このような自社の業務に照らした使い勝手の検討と評価の結果、9製品の中でHybrishが最高点を得て、導入決定に至りました。

CS管理:電話受付一覧画面

CS管理 電話受付一覧画面

導入後の効果と評価 顧客特有な業務への対応力の高さと業務効率化を実現

ERPシステム刷新で請求処理時間が劇的に短縮

Hybrish導入は大きな問題もなく進み、2013年10月に新業務システムの稼働開始となりました。システムインフラの更新も同時に行われ、64ビットCPUと大容量メモリーのブレードサーバを複数備え、拠点間通信のインターネットVPNではネットワーク機器のレベルアップで高速化を図っています。

その導入後の様子を日?氏は次のように話しています。
「以前は請求締め処理に徹夜作業で12時間かかっていましたが、今では帰る時にパラメータ指示を入力しておけば数時間で処理が終わり、翌朝出社して確認すれば済みます。他の業務システムも、内部は大きく変わっているのですが操作は同じですので、ユーザーの不安もありませんでした」

基幹システムでデータを一元化する体制が完成

新業務システムでは、会計伝票からの源泉データ照会、売上計上後でも請求前なら商品修正が可能、経理部が納得する管理会計対応の会計システム、他システムやEDIデータとの容易な連携などが実現され、満足度の高い基幹システム環境を構築することができています。
また、データを基幹システムに一本化して重複データは持たないことで、受注情報の入力から顧客の機器設置情報、保守管理情報まで一気通貫で登録できる仕組みも確立されています。

「SFAシステムも、設計段階で顧客データを基幹側に一本化してありますし、コピー機の保守業務システムも、部品の在庫管理を含めてデータをHybrishに一元化しています」と日髙氏は胸を張ります。

HybrishとCS管理統合業務フロー

HybrishとCS管理統合業務フロー

複数の業務プロセスを同時対応するHybrish

Hybrishによる基幹システムが稼働したことで、今後の新たな展開も見えています。

「内装工事の原価管理のシステム化が次の課題です。物販とは考え方も会計処理の仕方も大きく違い、外部との連携も複雑ですが、システム化が必要なビジネスと考えています。その外部との連携をどのようにうまくカバーし、かつ低コストで実現できるかがポイントになると見ています」
と日?氏はHybrishの次のステップに期待を寄せています。

Hybrishは、ダイヤオフィスシステム様のように複数のビジネスモデルを持つハイブリッドビジネス企業に対して、業務の効率化実現と新たな業務要求への迅速で柔軟な対応ができますので、今後のビジネス展開にも大きく貢献できると考えています。

日本ユニシスとの協力関係に期待

今回のHybrish導入での日本ユニシスの対応については、日?氏から次のような評価をいただきました。

「レスポンスを速めるために、協力し合ってアプリケーションごとに手直しを行いましたが、終始迅速に動いてもらい感謝しています。お互いの立場の理解があって、検討、導入を通じての長い期間を、安心・安全・確実な対応で付き合ってもらえたことに満足しています」

そして、今後の協力関係についても、
「Hybrishをさらに良いものにしてもらいたいですし、改良の提案はこちらからもしていきます。それを他社でも使ってもらえればいいと思います」
と期待を述べられました。

システム構成全体図

システム構成全体図

関連リンク

*Hybrish、MartSolutionは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。
*Microsoft、Windows、SQL Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
*Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
*SecurePrint!は、株式会社シーイーシーの登録商標です。
*DataSpider/データスパイダーは、株式会社アプレッソの登録商標です。
*その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。