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RE100とは | 目的や参加条件、加盟している日本企業について

RE100とは | 目的や参加条件、加盟している日本企業について

RE100は地球環境を考えた国際イニシアチブ

RE100 とは、事業活動によって生じる環境負荷を低減させるために設立された国際的な環境イニシアチブの一つです。2015年に採択されたCOPのパリ協定やSDGsなどにより、公共団体だけでなく、投資家や企業にも脱炭素化への勢いは増しています。今回は「RE100」について詳しくみていきましょう。

RE100とは

「RE100」とは「Renewable Energy 100%」の頭文字を取った言葉で、その名の通り、自然エネルギー100%での事業活動を行うという宣言をした国際的な企業集団です。
具体的には2050年までに事業活動に使用するエネルギーを、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで100%調達することを目標に掲げています。

企画を立ち上げたのは、イギリスの非営利組織The Climate Group(クライメートグループ)。2014年の秋頃に、翌年のパリ協定に向けて設立されたものです。現在は、企業へ気候変動への取り組みについて情報開示を求めるNGO CDPと連携して運営しています。

SDGsやESG投資など環境保全を価値として取引のポイントとして加味する時代の流れの中で、国際的イニシアチブであるRE100をとることは環境先進企業として認められるメリットがあります。
また、再生可能エネルギーを導入する企業が増えれば各国政府もそれに合わせた政策展開を行うことが見込まれ、すでに日本でも、非化石価値市場における非化石証書のRE100適合に取り組んでいます。

RE100加盟のための参加条件

RE100プロジェクトに加盟するには、企業は事業運営を100%再生可能エネルギーで行うことを宣言しなければなりません。

ここで定義される「再生可能エネルギー」は、水力、太陽光、風力、地熱、バイオマスを指しており、原子力発電は含まれないことに注意が必要です。多くの現加盟企業は、加盟宣言に合わせて100%達成の年を同時に宣言しています。100%達成は、企業単位で達成することが要求され、世界各地に事業所などがある企業は、その全てで100%を達成しなければなりません。

100%達成に向けての方法としては自社で発電設備を賄うか、電力市場から再生可能エネルギーを購入するかの方法があります。
また、参加するためには、RE100が提示する8つの基準を満たす必要があります。8つの基準の内、すべての企業にあてはまる基準は次の基準1~6になります。
基準1 世界的に認知されているなど、100GWh以上消費するような影響力がある企業であること。
基準2 すべての企業活動において再生可能エネルギーの100%利用を達成することに対して、公約する意志があること。
基準3 基準2の「すべての企業活動」の定義は、GHGプロトコルに則ること。
基準4 企業はグループ単位で参加する必要があるものの、子会社のうち条件を満たす場合は参加の例外として認められる。
基準5 RE100が決める最低限の期限を設けた達成のための戦略を持つこと。
基準6 毎年「CDP気候変動」の質問表のフォーマットで報告書を制作し、進捗状況を事務局に提出する必要がある。その情報は、第三者監査を受けなければならない。
基準7と8 発電事業や、再生可能電力設備の製造などを行う企業に関する条件で、収入の大半を発電によりまかなう企業、および再生可能エネルギー電力設備を製造する企業に関しては、その参加について別途条件が定められている。
 

RE100の加盟申請方法

実際の申請にあたっては、RE100参加申込書と上記の基準に関する自社のRE100に関する資料を、RE100事務局あてにメールで英語にて提出します。参加申込書のフォーマットは、RE100事務局に連絡して入手できます。具体的には基本的な会社情報や再生可能エネルギー100%達成目標年、目標のマイルストーンなどの情報を記載します。

RE100の加盟状況

RE100の加盟企業数は187社で、日本企業19社です。(2019年7月12日時点)
海外でいけばアップルやイケア、マイクロソフト、スターバックスなどグローバルに活躍している企業が揃っています。

日本の加盟企業

業種 企業名
製造業  リコー、ソニー、富士通、コニカミノルタ、エンビプロ・ホールディングス、富士フィルムホールディングス
小売  イオン、丸井グループ、生活協同組合コープさっぽろ
金融  芙蓉総合リース、城南信用金庫
建設・不動産  積水ハウス、大和ハウス工業、大東建託、戸田建設、東急不動産
 ロジスティクス  アスクル
 その他  ワタミ、野村総合研究所
日本ではこれまで一般電気事業者が地域ごとに電力供給を独占してきたことから、調達する電力の内容については意思決定が電力会社に依存してきました。しかし、これからは、日本でも電源構成を選んで調達先を選択できるようになりました。

いまだ電力選択を自社の問題として捉えにくい企業が多い中で、グローバルな事業展開をしているほど自然エネルギー由来の電源調達や環境イニシアチブへの参加は投資家からの評価に大きく影響するようになってきています。また消費者への企業アピールとしても活用されます。今後は自社の問題としてしっかり実質的な環境対策に取り組む必要があります。

日本ではじめてRE100へ加盟したのは、株式会社リコーです。COP21でも公式スポンサーとして参加してきました。リコーが掲げる目標は「2050年までに100%再生可能エネルギーに切り替える」というものです。そのためにまず事業所から排出される温室効果ガス、そして熱・電力を使用する際に排出される温室効果ガスを、2030年までに2015年比で30%削減することを目指しています。2030年、2050年を区切りにした長期的な目標を達成するために、独自の発電施設も設置しています。

また、積水ハウス株式会社もRE100に加盟しました。積水ハウスは「2040年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギー100%を目指す」目標を掲げています。その中間目標として「2030年までに再生可能エネルギー割合50%」を設けました。顧客に対しては太陽光発電をアピールし、作った電気を販売するなどのメリットがあることも提唱しています。

企業にとっての参画メリット

一つめのメリットは再生可能エネルギーで事業を行う各国の企業と情報交換ができることです。すでに説明した通り、特に日本では電力やエネルギーは会社固有の問題ではないと思われてきました。そのため、自然エネルギー活用のノウハウや対策がまだまだ少ないことから、国際的なイニシアチブを通して実行可能な計画を立てることや、取組みに対する相談が可能です。

ふたつめのメリットは、地球環境に取り組んでいる企業だということを表明できることです。一般の消費者だけでなく投資家へのアピールにもなりESG投資などにおける評価ポイントとなります。年々国際規模で地球環境への取り組みを求める声は強くなっているため、企業として表明することの重要性は高くなっています。

また、そもそも再生可能エネルギーを利用することで、企業は化石燃料費高騰からくるインフラ費高騰のリスクを回避したり、長期的な電力コストを低減したりできる可能性もあります。他方で環境問題への取り組みが世界的に進む中で、RE100へのメリットを求めるだけでなく、参加しないことによる企業イメージ低下のリスクを考慮するべきだという指摘もあります。

RE100への加盟増で再生可能エネルギーをより使いやすく

RE100は2014年にはじまった取組みですが、年々多くの企業が加盟しています。政府も電力自由化に伴い、制度変更をする中で、非化石価値市場における非化石証書をRE100に適合するよう検討を重ねています。

小売電気事業者は企業側からの再生可能エネルギー推進の動きをよく加味して、今後の電源構成や販売内容を検討していく必要性があります。初期投資が高く、自然災害などもあり日本では再生可能エネルギーの普及が諸外国に比べて遅れていますが、需要が高まれば、供給側も合わせて伸びていくことになります。そうなれば現在高値で取引されている再生可能エネルギーも徐々に安価になり、中小企業などでも小売電気事業者から再生可能エネルギーを買いやすくなっていくと考えられ顧客の増加が見込まれます。
重要ポイント
  1. RE100は事業で消費するエネルギーを100%自然エネルギーにする国際的な宣言
  2. 加盟する企業は2050年までに目標を達成する
  3. RE100に参加することで国内外に環境対策をアピールできる
  4. 化石燃料から自然エネルギーへシフトする中で、環境対策の遅れはリスクになり得る
 

*Enabilityは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。

*その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。