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自動車産業

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グローバル化が加速する製造業のキー・ソリューションSRM

柴田晴康

グローバル化の加速する製造業において,「開発リードタイム短縮」,「原価低減」,「品質の維持・向上」を達成するキー・ソリューションとして最近とくに注目を浴びているものはデジタル・エンジニアリングとストラテジック・ソーシングである.なかでもストラテジック・ソーシングは,購買・調達の視点から原価低減と業務プロセスの効率化に大きく寄与するものとして適用が盛んになってきている.このストラテジック・ソーシングを中心に据え,IT 利用度をより向上させて購買・調達の業務(一部は設計の領域まで)を従来に比べて飛躍的に効率化させるシステムとして登場したものがSRM(Supplier Relationship Management)である. 後半はこのSRM を取り上げて,その主たる要素である,カタログ購買,サプライヤ(取引先)決定と単価決定のために用いられる見積依頼およびオークション,データ分析と購買戦略立案,設計と購買のコラボレーション,購買関連の新情報入手サービス,についてシステムの持つ機能とそれらの業務における利用法について紹介する.最後に,品目(直接材,間接材)の購買・調達特性による分類方法について述べ,分類毎に最適なSRM システムの利用法を考察する.

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デジタルエンジニアリングによる生産準備分野のシステム化統合

橋本健次郎

近年,デジタルモックアップ技術を中核としたデジタルエンジニアリングシステムが市場に出始めてきている.これらシステムは,工程設計を“製品情報”,“工程情報”および,“工場情報”の組み合わせを定義し,シミュレーション結果,工程設計の関連情報をそのシステムに構築する.現在,これらのシステムを用いた作業の標準化推進,流用設計など,設計・製造力を向上させる取組みが既に始まりつつある.  本稿では,工場レイアウトにおけるデジタルモックアップ・シミュレーションと,検証結果を用いた設計・製造情報の蓄積,知識化,再利用を行う場合の課題について検討する.また市場動向,技術的動向についてまとめると共に,例題を用いてデジタルエンジニアリングシステムの紹介を行う.

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自動車業界におけるCRM 実現への取組み

永井匡,大塚仁司,府中由昭

自動車業界では,(1)販社へのサービス入庫率の低迷,(2)アフターサービス専業企業の台頭,(3)新車代替期間の長期化,(4)ネット活用による顧客独自に商品知識入手,などの顧客の変化が顕著になってきている.このため自動車業界各社においては,従来の販社営業による顧客関係維持から新たな顧客関係の構築・維持が求められるようになってきている.顧客との関係を維持し継続的なオーダに結び付けていくためには,顧客の立場での新たなマーケティングが求められる.他業界の先進的な企業では“見えざる顧客情報をどのように獲得し,ニーズにより適合したサービスを提供するか”という新たな着眼点に進化している.自動車業界でのCRM 適用の考え方を新たなマーケティング方法も含め提言する.

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次世代造型支援システムDynavista

松林毅,金沢淳一,長岡紀

日本ユニシスは仏国Dassault Systemes 社と戦略的な協業契約を締結し,CATIA V5 をベースとした金型設計製作ソリューションDynavista を開発し,世界の自動車関連産業を対象マーケットとして販売を開始する.CADCEUS の開発・適用支援でこれまで培った日本の物作りノウハウの結晶としての専用機能を,CATIA V 5 の標準開発環境CAA V 5を用いることにより,グローバル標準CAD システムの操作性とデータ形式の下で再構築した.この機能により,CADCEUS で実現済みの,高い生産性と品質を持った金型設計製作プロセスをCATIA V 5 の環境下でも実施可能にすると共に,Dassault Systemes 社の提供するPPR ハブのコンセプトに基づいた総合的な3 DPLM ソリューション群に支えられた,3 次元製品モデルによる設計生産一貫プロセスへの拡張を可能とした.本稿では,Dynavistaの基本的なアーキテクチャと主な機能について解説する.

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デザイン工程のデジタル化

大平昌明

技術革新は,素材改革,工程改革,手法改革の三つに分けられる.自動車業界はその中の,工程改革に取り組んでいると言える.自動車産業は,成熟化に伴って世界的な分業体制に組み入れられ,自立できない国内メーカが外資系になった.そのようなメーカは,海外の親会社から赴任した経営者から,強制されたグローバル化で,仕事の工程が変ってきた.その変化の特徴は,デジタル化であり,外資系と国産メーカで改革の内容に差が出てきた.外資系メーカのデザイン工程は,CAD 先行が進んでいる.本稿はデザイン工程のデジタル化による明暗を整理し,展望を述べる.

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DSR によるCF 制作——CF におけるCG 車両の実用性

平野善久

自動車産業は,新車開発から市販までの期間短縮が推進されている.それに伴い,自動車広告も実車の完成前にカタログやCF(Commercial Film)制作を行う場合がある.この場合のアプローチとして,CG(Computer Graphics)で作成した車両を実車の代替とする制作手法がある.本稿では,トヨタ自動車株式会社で開発されたCG システム“DSR(Digital Styling Review)”をCF に適用し,「商品」表現としてのCG 車両の可能性を検証した結果を述べる.

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DSR システムによる画像作成

長島真一

広告制作会社である(株)日本デザインセンターがDSR システムを用いた画像作成の試行について,実際に手を染めた本人による現場での様子を制作過程での画像を織りまぜながら報告いたします.弊社におきましては初めてのCG クリエート業務でしたので色々と苦労はしましたが数車種の画像制作の試行をしました.今後のDSR の発展,普及を願って止まないクリエーターの一人として可能な限り忠実に記述してみるつもりです

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並列処理によるリアルタイム・レンダリング・システムの開発事例

西川孝,西俊郎

CAD で生成した面形状の品質評価を行う目的で,レイトレーシングによるリアルタイム・レンダリング・システムを開発した.ユーザの操作に,リアルタイムに追従するためには,1 秒間に10 枚のレンダリング画像を生成し,CAD 上で連続的に表示しなければならない.既存のシステムでは,1 枚の画像を生成するのに8 分程度かかっていたので,ハードウェアの選定やソフトウェアの効率改善で,約4,800 倍の高速化を目標として開発を進めた.その結果,1 秒間に10 枚のレンダリング画像を生成することができた.本稿は,開発にあたり,レンダリングの並列処理,画像データの圧縮・解凍や転送についての改善事例を報告する.

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意匠設計用高性能グラフィック表示装置「8008 グラフィックス・サブシステム」

稲川光男

自動車の意匠設計業務向けに大画面,高精細表示を特徴とした“8008 グラフィックス・サブシステム”を開発し,客先へ提供を開始した. “8008 グラフィックス・サブシステム”の構成品である大型・高精細液晶表示装置(LCD :Liquid Crystal Display)で実用化された最新の液晶表示技術,最先端半導体技術を活用したグラフィックス・アクセラレータの機能・性能について紹介する. また,対話性を向上させるため,同時に製品化された液晶表示機能付きダイアル入力装置についても紹介する.

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