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Foresight in sight

ユニシス技報

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2013年3月発刊 Vol.32 No.4 通巻115号
「データエンジニアリング III」

前回のデータエンジニアリング特集から1年を経て、前回論文にできなかった技術や、既存技術が1年の間に発展した内容について、小特集としてまとめました。本号には、購買顧客のライフサイクルを管理して企業の業績を評価する方法、ネットでの話題の変化を把握し可視化する技術、ビッグデータの不確実な要素を確率統計処理でモデリングする手法、ビッグデータから発生頻度の低いテキストパターンを抽出する技術、設計ノウハウの再利用に貢献する類似形状検索エンジン、金融機関向けの経営情報系システム、Facebookユーザからコモンセンス知識を得るオンラインゲームについての論文を収録しています。

顧客管理の方法 松田 芳雄,中川 雄市

通信販売業では古くからRFMという指標で優良顧客の分析、販売促進の効率化などを行い、業績は売上金額で評価している。一般に売上の減少よりも顧客の数の減少が先に現れ、顧客数の増減は売上高増減の先行指標になっているが、顧客を評価する指標や顧客の数で企業の業績を評価する考え方はほとんどない。 本稿では、顧客管理の目的、顧客リストを利用した業績評価の考え方、業績評価の指標と分析方法の標準化について述べる。この業績評価の考え方は、ネット販売や店舗販売、複数のチャネルで購買するマルチチャネル顧客の評価などへの適用も可能である。

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ビッグデータに対するテキストマイニング技術とその適用例 脇森 浩志

ソーシャルメディアや企業内の情報システムに蓄積されている大規模かつ更新頻度の高いテキストデータは“ビッグデータ”の代表例とされる。本稿では、企業活動において有益な知見をテキストデータから得るためのテキストマイニング技術の基礎、日本ユニシス独自の手法である“話題の変化を把握する技術”と“話題を可視化する技術”をその適用例とともに紹介する。ビッグデータの分析ではさまざまな情報を掛け合わせることでより大きな価値を生むとされるが、これらの手法は商品の売上や株価などの定量データとテキストデータを組み合わせて分析する際にも活用できる。

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ベイズ法を用いたノイズに頑健な高次元データの推定 星野 力

大量なデータを中心とするシステムアーキテクチャはビックデータと呼ばれ、現在大きな注目を集めている。データ解析において、大部分の実データには不確実な要素が含まれ、そのモデリング手段として確率統計的な処理が広く用いられている。データに比較的単純な分布(指数分布族)が仮定できる場合には、十分な基盤が整備されているが、隠れた階層や構造を持つ分布に対しては、近年になってベイズ統計の有用性が理論的にも実験的にも示されている。本論文では、典型的な階層モデリングである高次元のクラスタリングを取りあげ、データに対する仮説を確率モデルで表現する手段と、ベイズ法を用いたデータからの推定アルゴリズムを紹介する。実データでの適用実験を行った結果、従来法と同等もしくは、優越することがわかった。

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集約度制約付き飽和系列パターンマイニング 武井 宏将

本稿は、集約度制約付き飽和系列パターンマイニング(intensity constraint basedclosed sequential pattern mining)について述べる。系列パターンマイニング(sequential pattern mining)とは、大量のアイテム列から頻出する部分アイテム列パターンを抽出するマイニング手法である。系列パターンマイニングで抽出されるパターンの中で、出現回数が同じであり、他のアイテム列の部分集合とならないパターンのみを抽出するマイニング手法を飽和系列パターンマイニング(closed sequential pattern mining)と呼ぶ。系列パターンマイニングや飽和系列パターンマイニングは、発生頻度の低いアイテムを含むパターンを抽出することが難しいという問題がある。この問題に対して、集約度制約を付けた飽和系列パターンマイニングのためのアルゴリズムを開発し、この問題を解決した。コーディングパターン抽出問題を用いた実験により、集約度制約付き飽和系列パターンマイニングの有効性を示す。

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形状の検索・分類の技術と類似形状検索エンジン“エンジニアリングサーチ” 石橋 研二

設計ノウハウを再利用したいエンジニアにとって「類似の製品」とは「類似の属性」、すなわち、類似の形状、材質、工程、公差、使用方法などを持っていることである。これらの属性の中で類似性を最も比較・評価しにくいものが形状であるが、形状検索の技術を用いることによって、形状に関連づけて、強度解析や生産工程の情報が参照できるようになる。コンピュータの処理能力の飛躍的な向上と高度なデータ解析技術を駆使することによって形状検索は実用のレベルに達しつつある。2011年2月、それまでの研究成果を総合して形状検索エンジン「エンジニアリングサーチ」を開発し実務に適用することができ、これにより広範囲な設計ノウハウの再利用が可能となった。

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経営情報系システム“GyFCompass”のご紹介 本谷 治

金融機関では、サブプライム問題やリーマンショックという未曽有の世界金融危機を契機に経営管理のさらなる高度化が求められている。金融機関の経営管理の最も大きなテーマであるリスク・リターンのマネジメントにおいては、複雑化する金融商品に対する統合的な管理と、高度化する各種分析手法への対応、つまり、商品や分析手法の広がりへの対応と、それらを一元的なデータに対し実施することによる各種分析手法間の整合性確保も求められている。 本稿では、これらの課題に対応し、金融機関のリスク管理・収益管理業務を支援する日本ユニシスの経営情報系システムGyFCompassの機能を紹介する。

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コモンセンス知識獲得を目的としたソーシャルゲーム“日本人検定” 中原 和洋

近年、スマートフォンの音声認識ソフトウェアや自動運転自動車など、日常生活の限られたシーンで活躍する賢い機械が登場し始めた。近い将来、日常生活のあらゆるシーンにおいて、人間と同じように日常会話でコミュニケーションでき、適切に判断し行動できる機械を実現するためには、人間が暗黙的に共有している広く膨大な背景知識(コモンセンス知識)を機械も共有する必要がある。 日本ユニシスは、Facebookユーザにゲームとして楽しんでもらいながら、ユーザが回答した内容をコモンセンス知識として獲得しデータベース化するFacebookアプリケーション“日本人検定”を開発し公開した。本稿では、日本人検定により獲得したコモンセンス知識の量および質について評価し、コモンセンス知識のデータベース化手法として有効であることを示す。

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