別冊技報
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2015年6月発行 Vol.35 No.1 通巻124号別冊技報
別冊技報は、技報編集委員会が毎年6月のBITS(日本ユニシスグループのビジネス&ICTストラテジーフォーラム)に合わせて発刊する小冊子です。日本ユニシスグループ各社が力を入れているサービスやソリューションをピックアップし、通常の技報論文より平易に、またビジネスに役立つように解説します。今回とりあげるのは、金融営業店システム BANK_FIT-NE、U-Cloud運用自動化、ハイブリッド運用サービス、mobiGateによるBYODと、コンテンツマーケティングです
地域金融機関の顧客フロントライン強化と経営効率向上の両立 ──次世代営業店システム「BANK_FIT-NE」の導入事例を通して
金融機関向け次世代営業店システム「BANK_FIT-NE」は稼働から 2 年を経て、営業店事務の厳正化・省力化や顧客サービスの向上など営業店システムとして当初から目指した効果に加えて、戦略的な顧客フロントラインの強化、金融機関全体の人件費削減、GRC (Governance・Risk・Compliance) の強化、バックオフィスセンター(BOC)による多様な雇用形態への対応、行職員の意識改革といった経営に寄与する効果が確認されている。この成果を踏まえ、地方銀行や大手信用金庫で「BANK_FIT-NE」の採用が相次いでおり、日本ユニシスの基幹勘定系システムと併せてシステムを切り替える機運も高まっている。 本稿は、地域金融機関に求められる次世代営業店システムや店舗運営のあり方を、「BANK_FIT-NE」の導入事例を通し、経営の視点にフォーカスして取り纏めたものである。
U-Cloud におけるクラウド運用の自動化と今後の取り組み
U-Cloud は日本ユニシスグループのクラウドサービスである。今年で 8 年目を迎える U-Cloud においてサービスを継続させ発展拡張するためには、基盤や運用管理システムのみならずクラウド運用が非常に重要である。本稿では、クラウド運用の仕組みと、運用を自動化する技術を解説する。加えて次世代クラウド技術と U-Cloud における取り組みについて述べる。
ハイブリッド型運用サービスを目指して ──リモートとオンサイト運用サービスの組み合わせで顧客価値の最大化を
クラウドファーストが叫ばれる昨今、システムや運用作業のアウトソーシングはとても身近なものになっている。ところが実際にシステムのアウトソーシング化を実施しようとすると、属人化やブラックボックス化といった様々な問題に直面してスムーズな移行や利用は難しい状況である。 ユニアデックスでは上述のようなお客様の課題に対し、標準化やリモート化といった手段を駆使してアウトソーシング化を支援しているが、それだけでは本当にお客様の求めている価値を実現するにいたっていないことがわかってきている。 本稿では顧客価値の最大化を目指して取り組んでいるユニアデックスの実情について述べる。お客様にとって参考になれば幸いである。
スマートモバイル BYOD 実現の現実解 ──MDM やシンクライアントに頼らない新たな BYOD 実現方法
スマートフォンやタブレット端末などのスマートモバイル端末を BYOD(Bring Your Own Device:私物端末を業務の中で利用するスタイル)で活用する場合に、会社支給端末 での運用とは異なり特に意識して検討しなければならない要点がある。それらの要点を考慮 すると、私物端末については「MDM(Mobile Device Management)で端末を管理する」 という手段はそぐわない。また、BYOD で利用される端末は、タブレット端末よりもスマ ートフォンが主流であるため、スマートフォンでの利用を意識したユーザビリティが重要である。 これらのことから、BYOD の実現には「セキュリティの確保」「端末運用管理の簡便性」「利 便性・ユーザビリティの確保」という、相反する要望を叶える手段が求められる。 これらの要望を叶える BYOD 実現の現実解として、現時点ではモバイルアクセスゲート ウェイ方式が最も現実的な解決策の一つであると言える。
コンテンツマーケティング最前線 ──全国 28,000 店舗のコンビニを活用したサービス提供
本稿では、コンテンツマーケティングについて、インターネットの普及に起因する購買行動の変化の視点から発生経緯を考察するとともに、マーケティング手法としての特徴・ 事例を紹介する。 さらには、企業が実践するコンテンツマーケティングの特徴ゆえの課題を検出し、課題解決のための施策を提言する。施策の一部として、日本ユニシスが実施するコンテンツプリントサービス「らいぶろ」についても言及する。